Event Report

百年の歴史、京都「長楽館」で一日限りのスペシャルコンサート

古都、京都で堪能するベーゼンドルファーのしらべ

2016年6月26日開催

京都市有形文化財「長楽館」で、ベーゼンドルファーの美しい調べを堪能するコンサートが開催されました。円山公園に隣接する長楽館は、明治42年に“煙草王”と呼ばれた実業家村井吉兵衛により賓客をもてなすための迎賓館として建築された芸術的な洋館です。コンサート会場となった“迎賓の間”はヨーロッパのサロンにいるかのような雰囲気で、ベーゼンドルファーのエレガントな姿とともに特別な空間を作り出していました。

この日のコンサートのためだけに東京サロンから運び込まれたベーゼンドルファーは、ヨハン・シュトラウス・モデル。ワルツの王様と呼ばれたヨハン・シュトラウスのウィーンにある記念館に保管されている楽器を復刻したもので、重厚な飴色のボディに丸みを帯びた脚など、クラシックな姿に力強い演奏にも負けない強さを持った名器です。調律師が何時間もかけてメンテナンスをし、さらに演奏直前にも細かなチェックをしている姿が印象的でした。
■使用ピアノ:

この名器を奏でるピアニストは、英国王立音楽院を主席で卒業後、国内外で幅広く活躍する三浦友理枝さん。ヨハン・シュトラウス・モデルの音色を最もよく引き出せるように選ばれた曲目と、小柄な体で奏でているとは思えないほどの力強い演奏で、お客様を魅了していました。

<当日のプログラム>
【ドビュッシー】前奏曲集 第1集より 「亜麻色の髪の乙女」/ベルガマスク組曲より 「月の光」/映像第1集より 「水の反映」
【ショパン】夜想曲 第2番 変ホ長調 作品9-2/3つのマズルカ 作品59
【ラヴェル】水の戯れ/ラ・ヴァルス
ドビュッシーの「水の反映」とラヴェルの「水の戯れ」の聴き比べ、「3つのマズルカ 作品59」でパリから祖国を想いながらマズルカを創作し続けたショパンの晩年の思いを感じ、ラストはヨハン・シュトラウスのワルツへのオマージュとして作曲されたラヴェルの「ラ・ヴァルス」(フランス語でワルツの意味)で締めくくられました。「ラ・ヴァルス」は緻密でありながら大胆な曲想で、超絶技巧を施しながら芸術の域に昇華されているような曲。ベーゼンドルファーのヨハン・シュトラウス・モデルは、難解な曲に挑む演奏家の想いに余すことなく応えてくれていました。

コンサートの後は、長楽館ならではのお楽しみであるティータイム。スパークリングワインから始まり、小さなスイーツを多彩にちりばめたプレート、メインデザートに長楽館特製の紅茶を、それぞれ意匠の異なるアンティークなサロンで優雅なひと時とともにお楽しみいただきました。出演者が各部屋にご挨拶に伺い、記念写真撮影などで出演者との交流もお楽しみいただけ、少人数でのサロンコンサートならではの和気あいあいとした雰囲気が生まれていました。

開催後、参加された皆様の多くから「間近で迫力ある演奏を楽しめた、また開催してほしい」とのお声をいただきました。次回のベーゼンドルファーのコンサートは、東京展示サロンで2016年9月3日(土)に開催します。コンサート後に出演者と交流する時間を設けたサロンスタイルのコンサートですので、ぜひご参加ください。
(担当:R.M.)


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