ホーム > グルメ > 『SIGNATURE 今月の一皿』 No.79 肉のノスタルジア

ダイナースクラブ会員様にお送りしている会員誌「SIGNATURE」より、選りすぐりの一品をご紹介します

WEB限定 今月のもう一皿

ボリューム満点のローストビーフ。濃厚なソースをかけたり、ホースラディッシュをつけて。付け合わせは定番のマッシュドポテトにコーンにホウレンソウ。この一皿を前にした幸福感は、ご馳走を前にした子どもの頃のわくわく感にちょっと似ている

25年前にロサンゼルスで衝撃のステーキを食べた。当時まだ若かった僕にはとにかく軟らかくて芳潤で……そしてそれは、今まで見たこともない「ローストビーフ」というものだったという記憶だけが残った。

帰国後、東京中を探したが当時はローストビーフのステーキなどどこにもなかった。それからいつしか年月が過ぎた時、満を持して東京に進出してきた『ロウリーズ・ザ・プライムリブ』と再び出合った。初めて食べてから14年後、2001年だった。どこの店にもない独特なプライムリブは、特製のスパイスをまぶした上質な骨付き牛肉をじっくりと焼き上げたもので、これをロウリーズでは、「アメリカンスタイルのローストビーフ」と呼んでいる。

重厚な入り口の扉を開けるとすぐ右側にはお洒落なウェイティングバーが広がる。映画のワンシーンのような空間が好きだ。まずはここでシェリーでも飲みながら待ち合わせるのが僕のスタイル。メンバーが揃い階下のメインダイニングに進むと、アールデコとモダンさが共存するゴージャスな空間が目に飛び込んでくる。なんだか落ち着くのは、上品な中にも古きよき時代のアメリカの柔らかさが同居しているからだろう。

メインのステーキは「シルバー」といわれるカートで運ばれてくる。カートが開くと目に飛び込んでくる巨大な塊のプライムリブに圧倒される。「カーバー」という肉をカットする資格を持ったジェームスさんが、注文に応じてカットしてくれる。「そのままでもいいし、牛肉から出汁をとったオージュソースもお好みでどうぞ」と総支配人の河野さんがアドバイスをくれた。しっとりとしていて軟らかく、肉の旨みが濃い。付け合わせに選んだホウレンソウやクリームドコーンとも相性抜群だ。前菜の後のスピニングボウルサラダはサラダの入ったボウルをクラッシュアイスの上で回しながら高い位置からドレッシングをかけるパフォーマンス。見ているだけでも楽しい。ハレの日にまた行きたくなる店だ。

写真・岡村昌宏 文・下谷友康

ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京Lawry’s The Prime Rib Tokyo

プライムリブディナーは、スピニングボウルサラダ、ヨークシャープディング、マッシュドポテト、ホイップド・クリーム・ホースラディッシュがセットになっている。あとはお腹の空き具合にあわせてメインのローストビーフの大きさをチョイスしよう。写真は、1938年の創業当時から続くロウリーズ定番のロウリー・カット(約300g)で、5,500円(税込)。
※この記事に掲載の金額は取材当時の消費税率込の料金です。

住所 東京都港区赤坂2-17-22 赤坂ツインタワー東館1F・B1
電話 03-5114-8080
営業時間 ランチ(月~金曜)11:30~15:00(L.O.14:00)
ディナー(月~土曜)17:00~23:00(L.O.21:30)
日曜・祝日はL.O.2100。
定休日 なし

WEB限定 今月のもう一皿
サラダバー

「ウェブサイトの『今月のもう一皿』用に何かもう一品紹介してもらえませんか?」と総支配人の河野さんにお願いしたところ、肉食系(?)レストランなのに意外な答えが返ってきた。「ランチタイム限定のサラダバーはいかがですか? ローストビーフがもっぱら有名ですが、密かな人気メニューなのですよ」。
サラダバー?? たしかに「ロウリーズといえば肉」、野菜のイメージとはほど遠い。どんな感じなのだろうと好奇心は膨らむが、取材時はランチの後だったので、「後日改めて伺います」ということになった。
数日後、満を持して再度訪問。メニューのローストビーフを潔く素通りしてサラダバー(1,500円/税込)を注文した。色とりどりの野菜はもちろん、ハム、ソーセージ、グラタン、スープやパン、そして別腹のデザートまで、バーには盛りだくさんの食べ物が用意されていた。あれこれと皿に盛り付けて、食べ終わったらまたバーへ、を繰り返す。たくさん食べてもヘルシーな野菜がメインだからカロリーも気にならない。同伴した友人もすっかり気に入ってくれたようだ。周りを見わたすと女性も多いが、お腹周りがちょっぴり気になる男性もいる。子ども連れでも楽しいだろう。ロウリーズのサラダバーは、老若男女に愛されるヘルシーなメニューであった。
※この記事に掲載の金額は取材当時の消費税率込の料金です。

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