ホーム > グルメ > 『SIGNATURE 今月の一皿』 No.94 卵とトリュフのうれしい関係

ダイナースクラブ会員様にお送りしている会員誌「SIGNATURE」より、選りすぐりの一品をご紹介します

WEB限定 今月のもう一皿

400年前にすでに存在したという優雅な日本庭園。

東京・赤坂のど真ん中に、1万坪を超える庭園があるのをご存知だろうか。そして、それがホテルの中庭と聞けば誰でもが驚く。池泉廻遊式のその日本庭園は、都会の喧騒を忘れさせるオアシスだ。よく手入れされた深い木々や立派な滝、枯山水を眺めながら赤い橋を渡ると、その先に目的のレストランが見えてくる。

緩やかなカーブを描くカウンターに座ると、シェフとの愉しい時間が始まる。この日選んだコースのアミューズが出た後、今月の一皿に選んだ「半熟地卵をお好みのテイストにて、トリュフソースまたはキャビア」の登場だ。キャビアかトリュフか、散々迷ったけれど今日はトリュフと決めて、そのソースを卵にかける。すると、香りがテーブルの上にぱっと広がる。チリ原産のアロウカナという珍しい卵とソースの相性は抜群で、トリュフの香りとともに、さっぱりした風味でありながら、ねっとりとした食感がいつまでも口の中に残る。次回は間違いなくキャビアを試したくなった。

シェフ自らが契約農家から直接選んだ月替わりのこだわりの野菜もおすすめだ。野菜篭からあれこれ悩みながらいくつか選び、その場で焼いてもらう。バターナッツは甘みが強く、しっとりした食感が楽しめるし、ていざ茄子は果肉がふわふわしていてとろけるようだ。もちろんメインのステーキも素晴らしい。料理長の飯塚孝昭シェフのこだわりは、肉にもよく表れている。

この時季はサーロインなら神戸牛、フィレは佐賀県産黒毛和牛を自ら直接厳選し、仕入れる。フィレは肉から出た脂を何度もかけながら焼く。じっくり、じっくりと焼くのが飯塚流だ。焼きあがったフィレは特に一口目はそのまま食べてほしい。きっとシェフの肉に対する愛情と情熱を感じるはずだ。

写真・瀧岡健太郎 文・下谷友康

石心亭

『石心亭』は今年開業50周年を迎えた『ホテルニューオータニ』の日本庭園内にある。50周年を記念して、9月からは照明デザイナー石井幹子氏によるライトアップもスタート。幻想的な庭を眺めながらのディナーはまた格別だ。紹介した前菜は、ディナーコースの弁慶(23,000円)と匠(30,000円)に含まれている。

※価格は税抜・サ別です。

住所 東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ日本庭園内
電話 03-3238-0024
営業時間 ランチ11:30~14:00(土・日曜・祝日11:30~15:00)、ディナー18:00~21:00
定休日 無休

WEB限定 今月のもう一皿
マロンジェラートとあずきのアイス最中

ステーキですっかり満たされた後のデザートの演出が、ほかとはひと味違って素晴らしい。目前の鉄板を離れ、文字通り“離れ”の『招月亭』に場所を移すのだ。移動するといっても二つの建物は隣同士だから、ほんの数歩移動するだけで気分も空気もがらりと変えて、デザートを満喫できる。

この季節のデザートは、栗好きにはたまらない一品、“マロンジェラートとあずきのアイス最中”だ。和栗よりも味の強いフランス産の栗を刻んで入れたジェラート、あずき、マスカロポーネチーズを上品な最中でそっとサンドするこのデザートは、11月までの季節限定。『石月亭』での食事はもちろんのこと、ライトアップされた日本庭園を眺めながらの『招月亭』での和甘味も、ぜひ楽しみにしてほしい。

※デザートはコースに含まれる一品です

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