LIFESTYLE ― Club Life

“帝王”が語る
真のカントリークラブ

世界基準のクラブライフを知る Vol.2

メジャー18勝を誇るレジェンドゴルファー、ジャック・ニクラス。彼はプレーヤーとしてだけでなく、ゴルフコースの名設計家としても知られ、トーナメントコースから高級リゾートまで、大きな成功を収めている。
そして今、都心から約1時間という好立地に新たなる楽園を描き出した。

文・根本 淳 写真・永田忠彦 
取材協力:東京クラシッククラブ

Text by Jun Nemoto 
Photographs by Tadahiko Nagata
Special Thanks to Tokyo Classic Club

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ゴルフをプレーする方なら、いや、されない方でもご存じであろう、ジャック・ニクラスというゴルファー。

 躍動感溢れるプレースタイルと、ブロンドヘアをなびかせるスマートなルックス、そして何よりもその圧倒的な強さによって、ゴルフを現代メジャースポーツへと導く礎をつくってきたレジェンドプレーヤーである。20世紀最強のゴルファーであり、メジャー通算18勝は未だ破られることのない大記録となっている。

 選手としての輝かしいキャリアに加えて、ジャック・ニクラスはゴルフコース・デザイナーとしても高い評価を受けている。米PGAツアーの舞台となりプロをも悩ます難関コースから、優雅なリゾートに至るまで、その活躍の舞台はワールドワイド。75歳ながらも今なお脂が乗り切っており、世界中を精力的に駆け回る日々だ。2014年には米国ゴルフマガジン誌が選ぶ「Architect of the Year」にも輝いている。

 実は彼のゴルフコースの設計や監修としてのスタートは、トッププロとして活躍していた30代の頃、1960年代からすでに始まっている。昨年、松山英樹選手が米PGAツアー初優勝を遂げた「ザ・メモリアルトーナメント」の開催地、『ミュアフィールドヴィレッジ』も、彼が30代に設計したコースである。

 そんなレジェンドプレーヤーであり、名設計家でもあるジャック・ニクラスがデザインしたゴルフコース『東京クラシッククラブ』が、都心から約1時間という好アクセスの地に来春オープンする。東京近郊では、最新にして最後といわれる新開発のコースだ。

 さて、彼が考える「ゴルフコースのあるべき姿」とはいかなるものなのだろう。今年6月、『東京クラシッククラブ』の最終チェックのために来日したジャック・ニクラスに、自らが設計したコース上で直接話を伺う機会を得た。

「美しくあること」
 ゴルフコースのデザインにおいて大切にしていることについて尋ねると、まず返ってきたのがこの一言だった。

 「ゴルフコースは、野球やサッカーなど、ほかのスポーツのフィールドと違って、年月を重ねることで、木々も生長し姿を変えていきます。そしてクラブとボールも進化しますので、アップデートが必要となりますが、そんな変遷を経ていっても永く美しくあり続けるためには、まずはあるがままの自然の魅力を最大限に生かしたレイアウト、コースのグランドデザインが重要なのです。当然、その土地が持っている元々のキャラクター、ポテンシャルも大きく問われてきます」

 2007年4月、ニクラスは『東京クラシッククラブ』の建設予定地を見た瞬間、緑豊かな森と適度な高低差を持った地形に、自分がイメージする美しいゴルフコースに「最適な地」であることを確信したという。

そして次に挙げたのが、
「フェアなコースであること」
 美しく、誰にとってもフェアなコース。戦略性はあくまでその延長線上にあるわけだ。

 「性別、年齢、技術の異なるプレーヤーが同じフィールドで楽しめるのがゴルフならではの魅力です。ですから、あらゆるプレーヤーが公平に楽しめなければいけません。そして、ナイスショットがしっかりと報われ、ミスショットにはペナルティが科されるという意味でも、フェアでなければならないのです」

 難易度を求めたトリッキーなスタイルは彼の流儀ではない。米PGAツアーの中でも最難関の後半3ホールを有するといわれるザ・ホンダクラシックの開催地『PGAナショナル』も美しい景観で人々を魅了する。そして美の奥に潜むプロの技術をもってしても悩ましげなジャック・ニクラスならではの「ベアーズトラップ」の数々。その奥深さに敬意を表し、コース内には熊の銅像も建てられている。

 ニクラスは群を抜くロングヒッターとしてゴルフ界に台頭してきたのだが、1968年に『ハーバータウン』の監修を手がけた時には、自身の飛距離とほかのプロとの差を、自らのコース設計によって公平なものにしようと考えた。それほど彼の「フェア」に対する精神と姿勢は当時から徹底されており、「パワーよりも正確さを競い、筋肉より頭脳を使うべき」という信念が、設計家としてのキャリアの中でも確立されていった。

『東京クラシッククラブ』においても、2014年、重機を入れての造成が進むまだ土埃が舞うコース内に立つニクラスは、木1本の位置に至るまで、設計図面と実景を照らし合わせながら、ホールごとに入念な確認作業を続けていった。

 今回の最終チェックでも、すでにコースは芝生を張り終えた段階であったが、とあるホールではグリーン手前60ヤードのマウンドが高く、グリーンがしっかりと見えるようにもう少し低くという具体的な指示が出されていた。あくまで「美しく、フェアに」が彼のスタイル。そしてコース設計の最高の喜びはという問いに対しての答えも、極めてシンプルなものだった。

「あらゆるゴルファーから、ラウンドして楽しかったと思ってもらうことです。ゴルフの魅力は人生にも通じており、心の豊かさは家族や仲間とのよりよき関係を築き、充実した楽しい時間をもたらします。
私が学んだ全てがこの『東京クラシッククラブ』に永遠に引き継がれることを願っています」

ダイナースクラブは、クラブとして誕生し、クラブにふさわしい方をメンバーに迎え、「メンバーのゆとりある豊かな暮らしに貢献する」という基本姿勢のもと、半世紀以上にわたり、クラブ性、メンバー性のメリットが活きる、さまざまなサービスを提供してきました。

ダイナースクラブは、『東京クラシッククラブ』創設にあたり、共に発展をもたらす原動力となりたいと考えています。

Information

東京クラシッククラブ

千葉県千葉市若葉区和泉町237-3

千葉東金道路「中野I.C」から約3分の好アクセス。

 2016年春オープン予定

お問い合わせ:東京クラシッククラブ事務局

03-6804-1606

http://tokyo-classic.jp

ねもと じゅん|ゴルフ&ライフスタイルマガジン『ダブルイーグル』編集長。旅、食、ファッション……、ゴルフから始まる楽しき物語を探す日々。今年前半はオーランド、パームスプリングス、オアフ、ハワイ島にてスイング&ステイを躬行(きゅうこう)実践。

*「世界基準のクラブライフを知る Vol.1」も併せてご覧ください。

2015.09.14

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