Travel My World Vol.10

ザ・ヴァインズ・リゾート&スパ

The Vines Resort & Spa

グリルで魅せる
シェフズテーブル

アルゼンチン・ワインの“故郷”メンドーサのウコ・ヴァレーに位置する『ザ ヴァインズ リゾート & スパ』は、この国随一のラグジュアリーな滞在型リゾート。ワイングラスを片手に、アルゼンチン牛のグリルを雄大なアンデス山脈の麓で満喫する、エレガントな旅。

ナビゲーター(文と写真)・Ciel

Navigator: Ciel

イラストレーション・いとう瞳

Illustrations by Hitomi Itou

 ネットサーフィンをしていて、目に留まった一枚のスパの画像。それは、ブドウ園に囲まれたアルゼンチン随一のラグジュアリーなスパホテル『The Vines Resort & Spa』の写真だった。「アルゼンチンか――」。これまで、気になるホテルがあれば、どこの国であろうと関係なく訪問していたけれど、治安の心配がある南米への一人旅は、そこまで気が進むものではなかった。

 ところが、それから毎日このホテルのことを考えるようになった。スパ、ワイン、滞在型の要素の上に、実はアルゼンチンの牛肉が美味しいという噂を聞いて、それらのキーワードが頭の中をぐるぐると駆け巡る。そして、数日後には、豪快にお肉を食べている自分の姿が夢に出現するまでに。その日から、「スパ」という目的から、「世界で一番美味しい牛肉」といわれるアルゼンチン牛を、本場で食べてみたいという欲求に変わった。「三度の飯よりスパ!」なんて公言しておきながら、どうやら“食い気”の強さのほうが勝っていたらしい。

『The Vines Resort & Spa』

アルゼンチン・ワインの8割が生産されているというワインの生産地「メンドーサ」の郊外にある『The Vines Resort & Spa』は、メンドーサ空港から車で2時間。東京を出発して、約50時間を要した。東京ドーム約130個分という広大な敷地に存在するヴィラは、わずか30。それ以外のほとんどの敷地は、私有のブドウ園で埋め尽くされている。ヴィラの室内は、モダンでありながらも大自然の中に佇むホテルらしく、温もりを感じるシンプルなデザインで、別荘のように長期滞在で利用するゲストが多いため、食器、キッチン用品、調理器具などが充実している。中でもワインセラーやミルクウォーマーなど、なくても困らないけれど、あったら嬉しいな、という器具が多く見受けられ、ゲストの細やかな要望によく応じていることが分かる。

 ポリフェノールたっぷりのヴィノセラピーが受けられるトリートメントや、芝生に埋め込まれたジャグジーもレアでよかったが、最も記憶に残ったのは、シェフズテーブルでいただくアサード*1。このシェフズテーブルでは、屋外ラウンジのキッチン前に設けられたテーブルで、シェフの手さばきを見ながら食事をいただける。が、実際には、シェフが作ったスパイスをその場で味見させてもらったり、炎が燃える窯の前で一緒に焼き加減を確認したりと、ワイングラス片手にスタンディングでショーを楽しむ感覚。それは、まるで自分が一緒に料理をしているかのような体験だった。

*1アルゼンチンやパラグアイで食される焼肉料理で、いわゆるバーべキュー。

炭と煙を操るシェフが、遠火でゆっくり時間をかけて焼いたアサードは、脂のない赤身でもしっとりと弾力があるうえに、軟らかい。噛めば噛むほど味わいが出てくる美味しさで、コクがあり力強いマルベックとの相性も素晴らしいものだった。また、肉と同じように焼かれたビーツも絶品。味が濃く、ジャガイモのような甘みがあり、まわりはハードなのに、口に入れるとホロッと崩れるユニークな食感だ。

 そのほかに、タンゴの実演、アルゼンチンのガウチョ*2との乗馬、自分だけのオリジナルワインを造るなど、豊富なアクティビティも魅力。特筆すべきは、これらのアクティビティがホテルの敷地内で完了してしまうこと。これも1,500エーカーもの敷地を所有するこのホテルならでは。

  “ホテルにこもりたい”と希望せずとも、必然的にこもってしまわざるを得ないという環境のホテルに出合えたのは、これが初めてである。

*2アルゼンチンやパラグアイの草原地帯で、牛の放牧に従事する人々。北アメリカではカウボーイと呼ばれる。

『ユナイテッド・ポラリス』

画期的な進化を遂げた、ユナイテッド航空の極楽ビジネス

 アルゼンチンまでの飛行時間は、空港ラウンジの滞在時間を含め、合計30時間。成田からヒューストン経由でのダブルの長距離路線は、さすがに疲れるだろうと思っていたが、その概念を覆してくれたのが『ユナイテッド・ポラリス』での搭乗だ。

 機内に入り、まず目に飛び込んでくるのは、米高級百貨店『サックス・フィフス・アベニュー』の協力を得て開発された大小2つの枕に、ブランケット、毛布の4点セット。さらには、ひんやりとしたジェル入りの枕、マットレスクッション、オリジナルパジャマ、Cowshedスパ製品のラベンダーの香りの枕用スプレーミストなど、良質な睡眠を可能にするための様々なアメニティが用意される。このほかに、白3種、赤3種の計6種類のワインを気軽にお試しできる「テイスティングセット」や食間に提供される温かいスープも嬉しいサービスだ。

 近年、ファーストクラスを置かない航空会社が多く、そのたびに「ビジネスクラスの価格でファーストクラスのサービスを」と謳っているが、実際はやはり近づけない壁があるという印象。が、この『ユナイテッド・ポラリス』は、いままでのビジネスクラスと値段が変わらないのは申し訳ない気分になってしまうほど、画期的な進化を遂げた新しいビジネスクラスだと思う。

  • 『ユナイテッド・ポラリス』ビジネスクラス
  • 『ユナイテッド・ポラリス』アメニティポーチ Cowshed
  • 『ユナイテッド・ポラリス』オリジナルパジャマ
  • 『ユナイテッド・ポラリス』アート・スミス氏考案の食事
  • 『ユナイテッド・ポラリス』ワインセレクション

Ciel(シエル)|livedoor公式ブロガー。海外旅行カテゴリでのランキング1位を誇る人気ブログ「月に一度の世界スパ&ホテル巡り」を運営。世界のラグジュアリーホテルを趣味で巡る。いままでに46か国以上を訪問。国際線の年間搭乗回数は50を超える。2015年1月に個人のメディアとして初めて、フランスルポルタージュ大賞を受賞。同年7月に初の旅行記『月に一度の世界スパ&ホテル巡り』(KADOKAWA)を出版。

「月に一度の世界スパ&ホテル巡り」

http://cieltrip.blog.jp/

ユナイテッド航空

Information

ユナイテッド航空予約センター

月~金曜 9:00~19:30
土・日曜、祝日、年末年始 9:00~17:00

03-6732-5011

マイレージプラス・サービスセンター
月~金曜 9:00~17:00
定休日:土・日曜、祝日、年末年始

03-6732-5022

https://www.united.com

『The Vines Resort & Spa』

Information

The Vines Resort & Spa

Ruta Provincial 94, Km 11, Tunuyan,Uco Valley CP 5500, Mendoza, Argentina

日本国内からのご予約/
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド

月~金 9:30~18:00 土・日・祝日を除く

03-5551-0101

ダイナースクラブ会員限定優待

リーダーズクラブ優待

通常価格の半額で “リーダーズクラブ メンバーシップ” のメンバーに。

ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドが提供するホテルメンバーシップ、“リーダーズクラブ メンバーシップ”(年会費 通常$150)を、ダイナースクラブ会員様限定優待として半額($75)にてご提供します。

“リーダーズクラブ メンバーシップ”では、5滞在ごとに加盟ホテル1泊分の宿泊プレゼントや、客室アップグレード(空室状況による)、会員限定料金、コンチネンタル朝食($30~50相当)2名様まで無料 、チェックイン/チェックアウト時間の優遇(空室状況による)、独自のウェルカムギフトのプレゼントなど、メンバー限定のさまざまな特典がご利用になれます。

*「Travel My World」第9回『Villa 32』も併せてご覧ください。

2017.03.28

この内容に興味がありましたか?