SIGNATURE2016年03月号
44/74

Naihu & M 三つ子の胃袋百までも、ナイフーミーフー231aoniu   雲南省の省都・昆明。外国人が経営するカフェやバーが並ぶおしゃれなエリアにある『幸福厨房』は人気の洋食レストラン。オーナーのシャオジェさんは、健康的で個性的なライフスタイルの持ち主だ。シャングリ・ラ(雲南旧徳欽地域)で雪山登山ガイドをしていたという過去を持つ彼女は、レストランを経営するかたわら、アロマテラピストとしても活躍している。旦那さんのルオトーさんは、世界バリスタ選手権の雲南代表に3年連続選ばれたコーヒーマニア。夫婦で営んでいるのは、パスタやピザをメインにした店なのだが、彼ら自身の子供たちには、中国医学の考え方に沿った古典的でシンプルな食事を与えている。たとえば、娘のエミリーちゃん(2歳3か月)のある日のメニューは次のようなものだ。朝:卵を蒸したものとおじや昼:奶糊(米粉と牛乳で煮たもの)あるいは米糊(米粉を煮たお粥)。晩:麺入りスープ夜:牛乳(240cc) 「できるだけ消化によいものを食べさせる」ということと、「フルーツは食べさせない」ということが幼児食に対する基本ポリシー。中国のフルーツは化学物質や薬物がしばしば混入していることもあり、幼児に好ましくないので、信用できるものしか与えないのだという。これは、中国医学の先生からのアドバイスだという。米や豆由来の澱粉質のものをメインにしているのも中国医学の考え方からだ。中国医学では、8歳までの子供は「脾常不足」、つまり、消化吸収を管理する五臓の働きがまだ弱く不安定で未熟ととらえている。だから、できるだけ消化によいものを食べさせるということが最も重要だとか。とりわけ、エミリ46文・にむらじゅんこシンプル、かつ、クリーンな食を

元のページ  ../index.html#44

このブックを見る