SIGNATURE2016年05月号
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19ColumnSignatureText by Takako SakuraiTicket Information■東京公演】2016年7月8日(金)19:00開演 7月9日(土)13:00開演会場:Bunkamuraオーチャードホール料金:全席指定(税込)S席10,500円→S席特別価格9,500円公式ウェブサイト:www.trinity-japantour.com/お申し込み・お問い合わせ:カンフェティ チケットサービスフリーダイヤル 0120-243-543 (月〜金曜 10:00〜18:00 土・日曜・祝日休)※やむを得ない事情により出演者が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。※出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。※未就学児童のご入場不可。※お手元にダイナースクラブカードをご用意のうえ、お電話ください。■横浜公演】2016年7月10日(日)14:00開演会場:神奈川県民ホール料金:全席指定(税込)S席10,500円→S席特別価格9,500円  世界のどこの国のそれであれ、民族音楽や民族舞踊に、なにか郷愁を覚える。いつの間にかそのリズムが身体に馴染み、一緒に踊りたくなってくる。たとえ動きについていけなくても観る者の心は存分に躍らせてくれる。文化や生活習慣が異なる民族であっても、結局は同じ人間だから、その土着性に自然に反応するのだろう。 トリニティ・アイリッシュ・ダンスのルーツは、もちろんアイルランドの民族舞踊だ。ケルト文化が反映されたその土地は14世紀にイングランドの支配下となり、独自の舞踊など文化が厳しく統制された。外から監視されているため、窓から見える上半身は静止させながら脚だけで踊るという独自のスタイルもそこで育まれたという。19世紀には大飢饉が起こり、多くのアイルランド人がアメリカをはじめ外国に移り住んだ。 「トリニティ」の本拠はアメリカ、シカゴ。アイルランド系アメリカ人のマーク・ハワードが1979年、17歳の若さでアカデミー(ダンス学校)を設立した。たとえば世界最古のバレエ団、パリ・オペラ座バレエにしても、帝室バレエ学校が起源である。アメリカのバレエの父、バランシンもニューヨークに招かれて最初に行ったのはやはりバレエ学校の設立だ。 アカデミー設立後数年でトリニティはアイリッシュ・ダンス世界選手権入賞者を輩出する。世界選手権が存在し成立していること自体、このダンスが世界中で愛されていることを示しているが、入賞者のほとんどがアイルランド人だった中でのアメリカ人の活躍は、その教育法が正当であることの証明でもあろう。現在では世界選手権で毎年のように入賞、すでに18回の世界タイトルを獲得しているという。 「トリニティ」のダンサーたちは競技者。その舞台はスポーツに通じる爽快感にあふれている。文字どおり目にも留まらぬ速さのステップなど磨き上げられたテクニックの応酬は、観戦時ならではのドキドキ ̄ ̄「手に汗握る」緊張感が味わえる。同時にエンターテイナーである彼らの演技はポップで、文句なしに楽しい。さらにそこには民族舞踊ならでは素朴さも残されている。トリニティのダンスが心にも身体にも響くのはそのためだろう。文・桜井多佳子Entertainment3トリニティ・アイリッシュ・ダンス全世界でソールドアウト続出!超絶アイリッシュ・ダンスの感動

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