SIGNATURE2016年05月号
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Men's Barスにさえ足を踏み入れられない時代がありました。っているのはこうした名残です……」。男性の、とりわけ年長者のメンバーは極めて保守的で、新たな施策や改革には消極的だった。しかし、現在では多くのメンバーがファミリーとしてクラブに参加しており、より門戸を開いたクラブ運営が必要だという。「伝統の保持と革新は常に表裏一体です。名門クラブとて時代に即した経営が求められています」。さらにカントリークラブの発展には、地元コミュニティとの共生が必要だとウェル氏は語る。「乗馬やハンティングには広大な領地が必要です。時に我々の活動はクラブの敷地を越え、周囲の州立公園や農場にまで及びます。彼らの敷地への立ち入りが許されるのは、普段から良好な関係を築いているからです」。周辺の土地所有者たちを招いて盛大なパーティを主催する一方、クラブ内の施設を地元の高校生に開放するなど、コミュニティとの連携も欠かさない。地元で愛されるクラブとして綿々たる努力を重ねているのだ。メンバーの快適性と同時に周囲との共生にも細心の注意を払う、アメリカ流のクラブライフの神髄が根付いている。Men's Dnngなどの名前が施設内に残1898年から1908年にわたって4度も全米オープンが開催された名門コース。難度の高いホールが続く。63543 やii世界基準のカントリークラブが日本にも誕生ゴルフの帝王、ジャック・ニクラスが名誉発起人を務め、ゴルフコースもデザインした世界基準の本格的カントリークラブ『東京クラシッククラブ』が2016年5月14日にオープンします。ダイナースクラブは、そのビジョンに賛同し、共に発展をもたらす原動力になりたいと考えています。詳しくは、東京クラシッククラブ事務局(電話03-6804-1606 http://tokyo-classic.jp)までお問い合わせください。カントリークラブは、単にゴルフ場という意味ではない。様々なスポーツを楽しむためにつくられた会員制のクラブおよびその施設だ。そして日本でも本格的な「世界基準」のクラブがお目見えしようとしている。「クラブ」の源流を求めてアメリカ・ボストンを訪ねた。取材協力・マサ・ニシジマ 写真と文:田中克佳

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