SIGNATURE2016年06月号
33/78
沢を最優先に考慮したリゾートの姿勢は、ヴィラの造りを見ただけで感じ取ることができる。ベッドから見る視線の正面には、インフィニティエッジが海と溶け合うように存在するプールと、両脇が目隠しの効果をも担って生い茂る樹木。ベッドの背後に配置されたバスルームからでも、扉を開ければ同じ景色を見ることができる。ベッドを中心に横広にレイアウトされた部屋は、部屋数を増やす効率よりも、景色を、静寂を、守るために設計されている。広大な敷地を有しながら、『トリサラ』にあるダイニングはたったひとつ。長期滞在のリピーターが多いというリゾートにしては、少ない印象を受けるかもしれないが、総料理長を務める若きシェフは言う。「定番メニューはあるけど、その日、市場で見つけた旬の素材で創造的なものを作る。それが、美意識の高いゲストとの楽しいやりとりになる」。シェフの言葉に、この場所の磁力を見たような気がした。ここには利便性も喧噪も、余分なものは一切ない。けれど、人の旅の創造力をかき立てる、最高の設定があるのである。Hotel Information35街の喧噪からは遠く離れて、メインダイニングもひとつ。けれど、そこに滞在することが旅の理由となる仕掛けが『トリサラ』にはある。3人がかりで行うスパトリートメント、ロイヤルシックスハンドマッサージもそのひとつ。世界広しといえども、この極楽は、ここだけにしかない。右上:デトックス、エナジーチャージなど、毎朝異なるテーマで提供されるスムージーは、選択の楽しみに。右下:総料理長を務めるジミー。その手から、ジャンルを超えた料理を創造する。左:すべてのヴィラが海に面しているため、『トリサラ』における眺めのいい部屋は、すべて。 トリサラ60/1 Moo 6, Srisoonthorn Road, Chemgtalay, Thalang, Phuket 83110 ThailandTel:+66 76 683320 E-mail:reservations@trisara.comhttp://trisara.com/ja/
元のページ
../index.html#33