SIGNATURE2016年06月号
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は ヨハネスブルクからボツワナの国際空港・ハボローネへ。日本からは香港やシンガポールを経由しての長旅となるが、ここに降り立ってからは文字どおり〝別世界〟の光景と体験が旅人を迎える。旅行前、駐日ボツワナ大使館の人から「大きなスーツケースではダメですよ。リュックサックやソフトな旅行鞄で行ってください」とアドバイスを受けたのだが、空港から各リゾートへの移動が、大きくても十数人乗りのセスナ機と知って、やっと合点がいった。セスナ機の小さな貨物室には、スーツケースのためのスペースがないのだ。そんな〝普通でない〟小さな体験も、ちょっとしたボツワナの思い出になる。ボツワナには世界最大級と言われる内陸デルタの「オカバンゴ」や、アフリカ大陸の中でも有数の野生動物が多く棲む「チョベ国立公園」などがあり、その広大な自然の中にリゾートがぽつぽつと点在する。そこには舗装された道路などあるはずもなく、また、リゾートとリゾートにはかなりの距離もある。そんなことから、各リゾートには〝自前の滑走路〟があり、まるでタクシーのようにセスナ機がリゾートからリゾートへと旅人を運ぶ。そんな事情でスーツケースはあきらめなければならないが、それを上回る非日常の絶景がリゾートを取り囲む。 『ベルモンドクワイリバー・ロッジ』も、そんなボツワナスタイルを有するリゾート。目の前のクワイリバー沿いには右2点:ライオンやゾウもジープから至近距離で眺められる。左2点:旅行者に人気のヒョウ。リゾート間を移動するセスナ機の窓からの眺め。Special Featute46Hotels with a View _05遥か昔の地球の姿が残るアフリカの大地は、欧米やアジアに旅慣れた大人の好奇心をもくすぐるデスティネーション。ゾウやキリンが草を食む大自然の懐、ボツワナを旅する。野生動物のゆりかごベルモンド クワイリバー・ロッジBELMOND Khwai River Lodge
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