SIGNATURE2016年10月号
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Photograph by Toru OshimaStyling by Chizuko MatsuoText by Yoko Koizumi写真・大志摩 徹 スタイリング・松尾千鶴子 文・小泉庸子 バックス & ストラウスはイギリス・ロンドンを本拠地とする、世界最古のダイヤモンドメゾンだ。創業は1789年。200年以上にわたる研鑽により、もっともダイヤモンドに精通し、かつ美しく見せる技術を有するメゾンでもある。 ダイヤモンドのカッティングを知り尽くした同社の技術力の代名詞といえるのがアイデアル カット(理想的なカット)を実現した「ハート&アロー」。これは上からは放射状に8本の光の矢が、下からは8つのハートの輪が見えるというもので、同社の伝統がつくり上げた輝きといえる。ただし、この完璧なカッティングのために原石の約60パーセントが犠牲にされ、そして職人がかける時間は通常の10倍以上というから、妥協なくダイヤモンドと向き合ってきたからこそ可能な“輝き”といえるだろう。 そして同社の時計で味わえるのは、アイデアル カットが施されたダイヤモンドのみが惜しげもなく使われた最上のラグジュアリー。そして時計を手掛けるのは天才時計師フランク ミュラー氏率いるフランク ミュラー ウォッチランドというのだから、かなりの贅沢な共作が実現している。 ダイヤモンドをセッティングした右:リージェント/ダイヤモンド約1.6ct、縦33×横28㎜、3,300,000円(税抜)、左:ピカデリー/MOPダイヤル、ダイヤモンド約2.6ct、直径33㎜、4,500,000円(税抜)。共にクオーツ、18KWGケース、アリゲーターストラップ、日常生活防水。お問い合わせフランク ミュラー ウォッチランド東京電話03-3549-1949http://www.backesandstrauss.jp/時計は装飾性が重視されることがあるが、時刻の読みやすさを確保している点にも注目だ。同社が目指したのは時計とダイヤモンドの融合であり、この融合が高レベルで果たされている点に、歴史を誇るダイヤモンドウォッチ・メゾンとしての矜持を見ることができる。53BACKES & STRAUSS唯一無二のダイヤモンドウォッチ・メゾン

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