だし 稲佐山は高さが東京タワーと同じ333メートル。 山としては低い部類だが、古くから長崎の夜景展望の名所として知られ、函館、神戸と共にその美しさを称賛されてきた。近年では、モナコ、香港と並んで「世界新三大夜景」にも認定され、長崎は比類ない地位を確立している。 『ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート』は、その稲佐山の中腹に立つ。8年前にオープンして以来、眺望の素晴らしさはもちろん、屋外プール、貸し切り風呂、クラブラウンジなどのレベルの高い宿泊者専用施設や、充実した複数の料飲施設も、目や舌の肥えた方々から絶賛されている。そのひとつ『鉄板焼ダイニング竹彩』へ行った。長崎和牛をメインに、鮑、帆立貝、車海老、厳選された野菜やキノコなどが、鉄板の上、料理人の流麗な手さばきを伴って、供される。山口真太郎料理長は、長く和食の分野で修業を重ねてきた。そのためか、隠し味に天然の鯛から取った出汁などもさり気なく使い、味の奥行きを深めている。 対面で品よく軽妙に接客しながら、淀みなく手を動かす。光沢のある鉄板と、料理長の凛々しい立ち姿越しには、もう一方のご馳走である長崎の景色が広がっている。絵画にも似た眺めからふたたび鉄板に目を移し、一品ずつ絶妙のタイミングで出される料理の数々を口に運ぶうちに、景色は目に入らなくなり、今度は、味の絶景に魅了されていく。華やかな光に彩られた味わい。長崎は今日も美味かった。絶景の眺望。絶品の味わい写真・佐田美津也 文・品川雅彦45ながさき旅ネット検索『ガーデンテラス長崎 ホテル&リゾート』の客室は、全36室。部屋はすべてオーシャンビューで、朝も昼も夕方も夜も、長崎港を中心に刻々と色を移していく景色が楽しめる。『鉄板焼ダイニング 竹彩』の席数は26席。個室2室。料理長の食材の説明や、長崎のお薦めスポットの話に心を解きほぐされながら、ゆったりとした時間が過ぎていく。心ゆくまで満喫できる良質なシティリゾート空間が、ここにある。お問い合わせガーデンテラス長崎 ホテル&リゾート長崎市秋月町2-3 電話095-864-7777https://www.gt-nagasaki.jp/
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