SIGNATURE2017年03月号
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するよう、常に心がけています」 自己を消し、仏像の側に立って考える。それは材料のこだわりにも表れている。 「像の寿命を延ばすことを第一に考えると、50年、100年単位で必ず修理が必要になります。そのときに全体の経年劣化に、私の仕事も同化し、なじんでいるのが理想です。オリジナル部は傷んで解体修理したほうがよいのに、平成の修理で打った釘だけが抜けない、接着剤がとれない、となったら最悪です。合成樹脂は歴史が浅く、永い将来にわたっての保証はありません。だから極力、古来の自然の材料を用い、仏像にも優しく、将来の人が修理、解体しやすくなるように細心の注意を払っています」 歴代の修復家によって、文化財は未来へ受け継がれていく。昨年5月からの修理で息を吹き返した不動明王踏下げ像は、2月の五大力さんでお目見えする。53412InforEvent Informationmationきょうしょくけんさくはんとっこしょかん右:2016年12月11日、三井住友トラストクラブへ不動  明王修復完了に伴う感謝状が授与された。開催日:〈夜の観桜会〉2017年4月1日(土)・〈朝の観桜会〉2日(日)受付開始日:2017年3月2日(木)10時から※プレミアムカード会員様は、3月1日(水)10時から先行予約を承ります。 (4月1日:先着20名限定 4月2日:先着10名限定)※お申し込み詳細は75ページをご覧ください。67世界遺産 京都 醍醐寺では、開祖・聖宝理源大師の遺訓により、毎年2月23日に七難即滅、七福即生を祈る「五大力尊仁王会」が盛大に営まれます。「五大力さん」として親しまれ、この日に限って授与される五大明王の化身、五大力菩薩を刷り込んだお札「御影」を求めて、全国から十数万人の参拝者が訪れます。日時:2017年2月23日(木)会場:真言宗醍醐派總本山 醍醐寺 京都市伏見区醍醐東大路町22   TEL:075-571-0002 www.daigoji.or.jp会員様のためだけの観桜会では、非公開エリアの拝観やしだれ桜の観賞とともに、修復が完了し醍醐寺に戻った不動明王像をご覧いただけます。大輪明王曼荼羅図特別企画みえい1.「火焔光」と呼ばれる不動明王の光背。悪を焼き尽くす1.「火焔光」と呼ばれる不動明王の光背。悪を焼き尽くす炎を表す。 2.不動明王が右手に持つ、智慧の象徴であ炎を表す。 2.不動明王が右手に持つ、智慧の象徴である「降魔の剣」。「包道」の陰刻が確認できる。 3.長年のる「降魔の剣」。「包道」の陰刻が確認できる。 3.長年の汚れが洗われ、往時の輝きを取り戻した胸飾(首飾り)。汚れが洗われ、往時の輝きを取り戻した胸飾(首飾り)。4.修復を手がける仏師の岩崎靖彦さん。大日如来の化4.修復を手がける仏師の岩崎靖彦さん。大日如来の化身、または使者であるとされる不動明王の恐ろしげな忿身、または使者であるとされる不動明王の恐ろしげな忿怒の形相は、迷いとまどう衆生を正しい道へと導く慈悲の怒の形相は、迷いとまどう衆生を正しい道へと導く慈悲の表れなのだという。 5.左手に持つ「羂索」と呼ばれる五色表れなのだという。 5.左手に持つ「羂索」と呼ばれる五色の糸をよった投げ縄。両端には鐶と半独鈷杵が付き、煩の糸をよった投げ縄。両端には鐶と半独鈷杵が付き、煩悩をとらえるためのものとされる。悩をとらえるためのものとされる。文化財修復プロジェクトにご参加を醍醐寺の文化財の中にはこの木造不動明王踏下げ像と同様に、修復を必要としているものがまだたくさんあります。ぜひ皆様のご厚意・ご協力をお願いいたします。お志は、ダイナースクラブカードでご決済いただけます。お礼状や門跡様の色紙など、参加特典があります。詳しくは下記URLまで。www.daigoji.or.jp/collabo/diners/jp/対象文化財:醍醐寺文書聖教(長期修復) 醍醐寺の五大力尊仁王会世界遺産 醍醐寺の観桜会

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