SIGNATURE2017年04月号
48/80

18創8業1し年てかに初ら約代・1大4谷0辰年之。山助が間の自然に囲まれた長門湯本温泉を舞台に、上質なもてなしと心身を癒す天然温泉の湯浴みの魅力で古くから愛される『大谷山荘』。業界人が選ぶランキングでも10年連続トップ5入りを果たすなど、プロからの評価も高い。昨年、安倍首相とプーチン大統領との首脳会談が行われた際の滞在場所に選ばれたのは、記憶に新しいところ。話題性もあり、一度は滞在してみたい宿といえる。 『大谷山荘』があるのは音信川のほとり。どっしりとした風格の建物だが、誰をも受け入れる大らかさも感じる。淡い色の着物を身に着けた若いスタッフが出迎えるのも微笑ましい。客室は和室、洋室、和洋室に特別室と幅広いが、ぜひ選びたいのが露天風呂を備えたプレミアムスイート。華やかさと気品を感じさせる空間が贅沢だ。 到着したらまずはなんといっても温泉。1階と2階に分かれた大浴場は内湯、露天、岩風呂など野趣あふれる演出で飽きさせない。春の芽吹おとずれきの季節から新緑の夏にかけては、ことのほか窓の外に広がる山の緑が美しい。半露天風呂からは、眼下に流れる音信川のせせらぎや、川沿いの桜を愛でる楽しみも。万人に愛される湯処といえる。 山口県といえば「ふぐ」で有名だが、ここは日本海、瀬戸内海、響灘と三方を海に囲まれた日本で唯一の土地。ふぐはもちろんのこと、春には白魚、アマダイ、瀬つきあじが、さらに夏にはウニ、ハモなど、海の恵みを通年で堪能できることは、意外に知られていない。『大谷山荘』では県産の旬の鮮魚をはじめ、山菜、野菜などを巧みに組み合わせた季節会席を提供。プーチン大統領も『大谷山荘』ならではの心づくしの料理を堪能したという。滞在が冬だったのでふぐ刺し、萩のアマダイや仙崎のイカ、岩国レンコン、長門ゆずきちといった県産の食材を使用したという。季節によるが、大統領が口にした食材を味わう機会もあるのは一興。同じく大統領が飲んだ萩市の純米大吟醸「東洋美人壱番纏」とあわせて味わうことも、お忘れなく。山口県を代表する名門旅館大谷山荘 Otani Sanso大谷山荘住所:山口県長門市湯本温泉電話:0837-25-3300http://www.otanisanso.co.jp/右上:和モダンなプレミアムスイート。大人限定の姉妹宿『別邸 音信』からインスパイアされた。ラグジュアリーな滞在を望むファミリーに好評。中:ロビーからは美しい滝の流れるガーデンを望む。下:客室からは音信川や山の風景が借景に。里山の中を走る美祢線のトレインビューの特別室も。上:季節会席に花を添えるのは山口県が誇る旬の魚。ふぐだけではない季節ごとの海の幸を和食の神髄、お造りで味わう。右:プーチン大統領との首脳会談の晩餐で供された純米大吟醸「東洋美人 壱番纏」。愛飲家には以前から評価の高い蔵元だが、プーチン効果で全国から注文が。能面をイメージしたラベルも日本的だ。*チェクイン時に、ロビーラウンジにて地元のお菓子とお抹茶をサービス。ご予約の際に『SIGNATURE』を見たと必ずお伝えください(2017年5月10日まで)。食材だけでなく器にも宿らしいこだわりが。深川萩の焼き物や陶芸家、金子司氏の箸置きなどオリジナル性もある。54

元のページ  ../index.html#48

このブックを見る