このファンドの出発点は佐藤さんのアイデアだった。 「ヨーロッパをはじめ海外で日本酒をふるまう場面は結構あります。でも『あ、日本酒を飲んでいるな』とひと目でわかる専用のグラスがない。アイコン性のあるグラスから日本酒を世界に発信できるのではないか」 そして日本酒について調べ始めた佐藤さんは、日本酒の奥深さに魅せられ、ひとつのアイデアに辿り着く。 「リサーチしていくと、日本酒がワインよりも非常に幅広い世界を持っていることに気づいたんです。甘口・辛口、純米、吟醸、山廃のように多彩な造り、酵母の種類もいろいろある。これだけ幅広いとひとつのグラスでは、日本酒の奥深い世界にはとても対応できない。集約しても4つの世界があり、4つの形の違うグラスが必要だと」 そして佐藤さんはこのアイデアを小松さんに提案。そしてこのアイデアはこのファンドに発展した。 形の異なる4つのグラスに合わせてつくった味覚の違う4種類の日本酒で、日本酒の奥深い魅力を海外や国内の人々に発信する。つまり「グラスを通じて日本酒をリ・デザイン」したのである。これは蔵元の寒梅酒造にとっても大きな挑戦となる、世界で初めての画期的な製品だ。 「これは製品の第1号。日本酒の未来のためにも、このプロジェクトを育てていきたい」と語るふたり。 さあ、あなたもぜひ、彼らの新しい挑戦に応援を!ファンドづくりもつまるところ、モノづくりなんですね――*ミュージックセキュリティーズが運営するウェブサイト「セキュリテ」では、日本で頑張っている事業者の方々を続々ご紹介していますので、ぜひご覧ください。 https://www.securite.jp/dinersMS代表 こまつ まさみ|ミュージックセキュリティーズ株式会社代表取締役。1975年、東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。ミュージックセキュリティーズ社の投資対象は事業単位であり、個人からの少額出資により「音楽ファンド」「妖怪だるまファンド」「純米酒ファンド」「林業再生ファンド」等ユニークなファンドを組成し、東日本大震災後には「被災地応援ファンド」により資金面から被災地企業の復興支援を行っている。2013年世界経済フォーラム(ダボス会議)よりYoung Global Leadersに選出。あなたが選ぶ美味しい米農家ファンド米コンテストの審査員になって、自分好みの米農家と出会う熊本川尻和菓子職人 菓舗梅園ファンド創業明治40年。社屋の再建で復興を地域の子供たちに誓う複雑さと奥深さが魅力である一方で、種別が分かりにくい日本酒の4つのタイプの味わいに着目し、4種類のグラスをデザイン。0.5合が注がれるときれいなバランスに見え、グラスを升の中に入れてあふれるまで注ぐ「盛り切り」をすると、ちょうど1合となるように設計されている。淡路島 未利用魚種を宝に変えるファンド廃棄される未利用魚たちを有効活用して限りある資源を宝に栄養価の高いトマトとトマトソースファンド亜鉛、アミノ酸・リコピンも多い栄養価高い人気トマトをお届け日本の食文化を応援します。兵庫県 稲美町一口金額 21,600円熊本県(セキュリテ熊本地震被災地応援ファンド)一口金額 10,800円兵庫県 洲本市一口金額 21,600円兵庫県一口金額 21,600円61小松真実【その他注目のファンド】
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