忠之、 小田原文化財団 文・長島明夫、 氷川まりこ美の回廊 あしたかやまねぶかわ尾形光琳の《紅白梅図屏風》や野々村仁清の《色絵藤花文茶壺》などの国宝で知られる熱海のMOA美術館。富士山南麓の愛鷹山の中腹、クレマチスの丘にたたずむIZUPHOTOMUSEUM。そしてこの秋、根府川と真鶴の間、相模湾に臨む岬に竣工する江之浦測候所……。伊豆半島の付け根に位置する熱海、三島、小田原が形づくる三角形の点を「美」というキーワードで結んで見せたのは、アーティスト・杉本博司その人。美術品を見る、見せる光にこだわり抜いた審美眼は、古美術のコレクターのそれであると同時に、空間を司る建築家の目でもある。特集杉本博司と建築の目写真・
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