SIGNATURE2017年06月号
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ァッションや広告業界に携わり、ロンドンやアムステルダム、ベルリンと都会生活を続けてきたペトラとトッド。アートや写真のコレクターでもあり、アーバンライフを謳歌してきた二人。ベルリンで暮らすうちに、愛犬たちのために、5年前、市内から80キロ東のリゾート地区、バート・ザーロウに家を購入した。思った以上に快適で、とにかくワンちゃんたち家族がそこでの生活を楽しんでいることが幸せだそう。今はすっかり郊外での生活に馴染んで、パーティや特別なイベントがあるときくらいしか市内に行かない。ベルリンで始めた高級ドッググッズの会社も郊外の家のそばに移した。 「高いドッググッズのブランドなんて、売れないよ」と、『クラウド7』をスタートした6年前、トッドは多くの人に言われたそうだ。それが今では、ドッグ・トラベルベッド、ドッグバッグが欧州デザイン賞を受賞するまでになった。すべて自社デザイナーによる開発でオリジナル、エコフレンドリー、ドッグフレンドリーな素材を厳選している商品は今や、世界中で販売されている。大小、いろいろなサイズがあるドッグベッドやバッグは特に海外からの注文も多く、オフィスはスタッフと出勤してくるワンちゃんたちと棚にびっしり積まれた商品でぎゅうぎゅう詰めだ。 『クラウド7』はこの春、映画館だっ38ドッグブランド『クラウド7』のオフィスには8名のスタッフが常勤するが、そのうち7名がワンちゃんと一緒に出勤。郊外の森に囲まれたオフィスのため、一日に3回、7匹全員でお散歩に出かける。創設者のペトラ・ユンゲブルートとトッド・シュルツは、ワンちゃんたちのために100年ほど経った古い農家の家屋を改造した住居を購入した。イノシシやシカなど、野生の動物が入ってこられない囲いを張って、思いっきり走り回れる1ヘクタールのドッグ・パラダイスだ。写真 グレゴール・ホーエンベルクPhotographs byGregor HOHENBERGCloud7Berlinフベルリン発、エコフレンドリーなドッグブランド

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