SIGNATURE2017年07月号
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プライドオブアメリカは、クルーズ業界では珍しくアメリカ船籍で、ハワイ諸島を巡る唯一の客船である。また、カジノがない分、スペースが保たれた船内が優雅さを際立たせている。 「プライドオブアメリカ」という名前のとおり、船内にはアメリカの歴史を感じさせる様々な施設やレストランを備え、船全体でアメリカを表現している。クラシックなロビーに一歩踏み入れれば、船を見守るように初代大統領のジョージ・ワシントン像が飾られている。床にはアメリカの国章が施され、国鳥のハクトウワシが重厚感を醸し出している。と同時にハワイを巡る船らしく、様々な場所でアロハスピリッツを感じさせる装飾も施されている。 客室は全部で6つのタイプがあり、旅のスタイルに合わせて選べる。ラージバルコニーやジャクージ付きなど、多様なタイプをそろえるスイートの客室は、どれもモダンなインテリアでまとめられ、ゆとりあるリビングルームでは、まるで自宅にいるかのように寛ぐことができる。窓を開けた瞬間、柔らかなハワイの風が感じられ、バルコニーからは毎日飽きることのない美しい景色を望む。そんな極上の8日間が待っている。 寄港地の観光から早めに戻ったなら、フラダンスのレッスンに参加するもよし、デッキでスローな時間を過ごすもよし、『マンダラ・スパ』でじっくり時間をかけて磨き上げるもよし。それぞれが好きな場所で時間を過ごせるのも船旅の魅力といえるだろう。各寄港地の見どころが網羅されたエクスカーションで、島々の魅力を余すところなく体験したいところだが、1日くらいはどこへも行かずに、ビールと本を引き連れてプールデッキのジャクージにふやけるまで浸かっている時間も贅沢ではないか。 船内での楽しみのひとつが食事だ。有料無料を含め由気ままに船旅を楽しむフリースタイル・クルージングを掲げるこの船には、堅苦しいドレスコードや夕食の座席指定はない。そんな 自右:船上からはこれまでと違ったハワイの景色を楽しみながら、洋上に浮かぶリゾートホテルのように自分らしいクルーズライフを送ることができる。ビュッフェスタイルのダイニングで、好きな料理を選んで海から島を眺めながら食べる朝食やランチも、このクルーズの特権だ。左:8日間かけてハワイの島々をゆったりと巡るアロハスピリッツあふれるクルーズ船。クルーズでしか体験できない景色へと誘ってくれる。マウイ島とカウアイ島で停泊し、ハワイ島ではヒロとコナに寄港。41

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