SIGNATURE2017年08_09月号
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CSignature00232017年10月6日(金)19:00開演【曲目】ベートーヴェン : 劇音楽《エグモント》op.84 序曲     ベートーヴェン : 交響曲第8番 ヘ長調 op.93     ストラヴィンスキー : バレエ《春の祭典》2017年10月7日(土)17:00開演【曲目】R.シュトラウス : 交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》op.30     R.シュトラウス : 交響詩《死と変容》op.24     R.シュトラウス : 交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》op.28料金 : S席35,000円(税込)会場 : サントリーホール(東京・赤坂)※やむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。 あらかじめご了承ください。※出演者変更にともなうチケットの払い戻し、 公演日・券種の変更はお受けできません。 ※未就学児童のご入場不可。    ※お手元にダイナースクラブカードをご用意のうえ、お電話ください。※お申し込みに際しては96ページの詳細をご確認ください。ルツェルン祝祭管弦楽団 © Peter Fischli / LUCERNE FESTIVALお申し込み カンフェティ チケットサービスWEB予約 https://dnticket.jp/フリーダイヤル 0120-243-543 (月~金10:00~18:00 土・日・祝日休)リッカルド・シャイー © Marco Borggreve文・奥田佳道(音楽評論家) 世界最高峰のミュージシャンが名を連ねるフェスティヴァル・オーケストラが、スイスからやってくる! LUCERNE FESTIVAL ORCHESTRA(ルツェルン祝祭管弦楽団)。音楽好きはこの名前を見ただけで、胸がときめく。潑溂としたステージ・プレゼンスが早くも目に浮かぶ。しかもプログラムは、ドイツ・ロマン派最後の匠、リヒャルト・シュトラウスの気宇壮大な音絵巻。名交響詩三題である。オーケストラ芸術ここに極まる、の趣。 今から14年前の2003年夏、風光明媚な湖畔の街・ルツェルンで開催されるルツェルン音楽祭に、一人の偉大なイタリア人マエストロが舞い降りた。ベルリン・フィルの音楽監督ポストを満了したクラウディオ・アバド(1933~2014年)だ。かねてから若手の育成に意を注ぎ、東西ヨーロッパの音大生によるグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラや、その卒業生を主体としたマーラー・チェンバー・オーケストラを創設したアバドは、ルツェルンでさらなる一歩を踏み出す。 伸びゆく才媛、俊英が勢揃いしたそのオーケストラをベースに、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ、ミラノ・スカラ座フィルなどのトップ奏者やOBを交えた、究極のアンサンブルを創ったのだ。 ルツェルン祝祭管弦楽団の誕生だ。アバドを慕う音楽家の環が広がったとも言える。このコンビは毎年マーラーの交響曲を奏で、ルツェルン音楽祭の華となった。アバドには、かつてトスカニーニ(1867~1957年)が指揮した旧「ルツェルン・フェスティヴァル・オーケストラ」の美学を最高の形で復活させたいとの想いもあった。アバドとルツェルン祝祭管弦楽団は2006年に日本を訪れている。私たちは伝説を目の当たりにした。中欧の薫りを、多彩な楽の音を体感したのだった。 アバドが召された後、気鋭のアンドリス・ネルソンスがこのオーケストラに寄り添った。そして昨年の夏、アバドと同じくミラノ出身の名匠リッカルド・シャイー(1953年~)が音楽監督に就任する。ミラノ・スカラ座の顔でもあるシャイーは、1970年代の前半、スカラ座の音楽監督アバドのアシスタントだった。アバドが創ったルツェルン祝祭管弦楽団には、オペラもシンフォニーもお任せあれのシャイーしかいなかったのだ。 パイプオルガンの重低音に導かれ、さあ、《ツァラトゥストラはかく語りき》が始まる。まぶしい音彩ばかりでなく、ワルツも舞う。リヒャルト・シュトラウス若き日の肖像で、彼が生涯を通じて愛した《死と変容》。浄化の動機は、さてどんな弧を描くか。管弦打楽器の見せ場、魅せ場が続く《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》まで、圧巻の演奏が展開されるはずだ。期待は限りない。Ticket InformationolumnText by Yoshimichi OKUDAリッカルド・シャイー指揮 ルツェルン祝祭管弦楽団3大マエストロ率いるルツェルン祝祭管弦楽団、11年ぶりの来日!Entertainment

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