ヨーロッパの古い街の、それも石畳の径を歩いていると、奇妙な感慨を抱くことがある。それはたとえば、この石畳ができたばかりの時代、どんな人が、どんな思いを抱いて、この径を歩いていたのだろうか、とか、王の行列がどんな様相をして城へむかい、民衆はどんな表情をして、その行列を眺めていたのだろうか、ということだったりみち一○五回6Text by Shizuka IjuinPhotographs by Masaaki Miyazawa
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