SIGNATURE2017年12月号
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CSignature※やむを得ない事情により出演者が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。※出演者変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の変更はお受けできません。 ※未就学児童のご入場不可。    ※お手元にダイナースクラブカードをご用意のうえ、お電話ください。※お申し込みに際しては91ページの詳細をご確認ください。お申し込み カンフェティ チケットサービスWEB予約 https://dnticket.jp/フリーダイヤル 0120-243-543 (月~金10:00~18:00 土・日・祝日休)日時:2017年12月20日(水)18:30   21日(木)~24日(日)14:00会場:文京シビックホール 大ホールチケット料金(税込・全席指定):S席7,000円鼓童オフィシャルサイト http://www.kodo.or.jp 『太鼓芸能集団 鼓童』の本拠地は、大自然に恵まれた日本海の佐渡。島の南端の小木港から、しばらく行った山の中に稽古場があるので、どんなに太鼓を打ち鳴らしても近隣住民から苦情がくる心配はなく、心おきなく演奏に打ち込み、思い思いの練習に励むことができる環境が整っている。『打男DADAN』は、そんな稽古後の自主練にいそしむ若手メンバーの様子を、鼓童の他作品の演出のために来島していた歌舞伎俳優の坂東玉三郎が目に留め、彼らの自主練に参加しながら、自由な感覚で創作を始めたことをきっかけに、生まれた作品だ。 鉢巻きに藍染めの法被姿で、汗を吹き飛ばしながら和太鼓を乱れ打つ──。日本各地の祭りで奏されるような、民俗芸能系の太鼓を取り入れたレパートリーを多く持つ鼓童だが、『DADAN』はっぴ文・伊達なつめでは、鉢巻きも法被も着用しないし、祭囃子に付きものの篠笛も使わない。ノースリーブ姿や上半身裸の奏者たちが、「和(風)」や「祭り」の要素をあえて取り除き、ひたすら楽器としての太鼓の可能性を追求するべく、「打つ」ことに特化した演奏を行う。 樹木と動物の皮でできたシンプルな構造の和太鼓の奏法とその見せ方に、どれだけのバリエーションが可能なのか。玉三郎とパフォーマーたちは、和太鼓に対する既成概念を取り払い、柔軟な遊び心を働かせながら、さまざまなアプローチを試みてきた。太鼓を叩いていたパフォーマーが、バチをビデオカメラに持ち替えて、仲間が演奏する様子を激写モードでライブ中継してみせたり、バチの代わりに、複数の鈴を使って太鼓を叩いてみたり、インドネシア・バリ島のジェゴグなど、大小の竹の楽器を持ち出してみたり……。「『あ、いいな』と感じたことなら、古いものだろうと外国のものだろうと、かまわず使う」という玉三郎の演出方針のもと、8人のパフォーマーが、緩急や強弱、静と動、明暗のコントラストを絶妙にコントロールしながら、“和もの”テイストから脱した、太鼓の純粋な魅力と高度な音楽性を抽出してみせた。 2009年に初演されたこの鼓童の異色作は、その斬新さが大きな評判となり、再演を重ね、パリ、ニューヨークをはじめ、ブラジル、中国、スペインなど世界各都市の上演でも、大きな反響を呼んでいる。日本=太鼓のイメージがある海外で、“和”をかざさずに打って出た作品での大成功は、鼓童の、そして和太鼓の芸術性を立証してあまりあるもの。ひさびさの日本公演で、私たちの太鼓の認識も改まることだろう。Ticket Information写真 : 「打男 DADAN 2017」全米ツアー、ニューヨーク公演から ©Takashi OkamotoolumnText by Natsume DATE (開場はいずれも開演の30分前)233「打男 DADAN 2017」日本ツアー ひたすら打ち、 叩く太鼓の鼓動。『太鼓芸能集団 鼓童』リターン!Entertainment

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