SIGNATURE 2018 4月号
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What’s new ? たそがれどき写真・大志摩徹 文・大川邦之 1937年のパリ万博で、小さな日本製の帯留めに注目が集まった。ミキモトの「矢車」だ。「真珠はジュエリーになってこそ価値がある」という創業者・御木本幸吉の信念が凝縮された作品は、大粒真珠を中心にダイヤモンド、サファイアが放射状にアールデコを取り込んでデザインされ、アートの域にある逸品だった。巧みな細工と、帯留め、リング、ブローチなど12通りの使い方ができる神業ともいえる技術と感性に、人々は息を呑み絶賛した。 御木本幸吉が真珠養殖に成功して、125年。ミキモトは記念にオリジナルの帯留め「矢車」を新解釈、タイムレスなジュエリーコレクション「YAGURUMA」を発表した。 朝の澄明な光、午後の晴朗な燦光、黄昏時の淡い灯。すべてを受け止め、センターのパールに集約して、豊饒の光を柔らかに返す。ベースの白蝶貝と黒蝶貝を背景に、高度な宝飾技法でダイヤモンドと真円の真珠がセットされた、直径3センチの小にして大きく、深い美のオーラがある「YAGURUMA」のペンダント。永遠のハイジュエリー様式「ミキモトスタイル」が薫り立つ。さんこうともしびときめきの季節YAGURUMAの春 25右:アコヤ真珠、ダイヤモンド(総カラット1.16)、白蝶貝、18KYG、3,456,000円、左:アコヤ貝、ダイヤモンド(総カラット1.15)、黒蝶貝、18KWG、3,456,000円。共に、直径約3㎝、チェーン約55㎝、税込。お問い合わせミキモト カスタマーズ・サービスセンターフリーダイヤル0120-868254ペンダントトップとチェーンのバランスが絶妙。素材の選択と卓越したミキモトの宝飾技術が、次世代への継承を証してくれる。ほどよいウェイト感で、ロングのパールネックレスとの相性も抜群だ。Photograph by Toru OSHIMAText by Kuniyuki OKAWAWatch & JewelryMIKIMOTO

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