ジエュネルでー、ヴリとゾサンートトラログペジ郊ュ外のアリチューホテル『ラ・レゼルヴ・パリホテル&スパ』を手がけるミシェル・レイビエ。彼の名に、おや? と思ったあなたは、おそらくワイン愛好家だろう。そう、彼は、ボルドーのスーパーセカンドと誉れ高い銘酒コス・デストゥルネルのオーナーだ。 彼が2015年にオープンさせた3軒目の『ラ・レゼルヴ・パリホテル&スパ』は、パリ最高の隠れ家的ホテルだ。ナポレオン3世の親戚の館だった建物は、20世紀後半にはピエール・カルダンが所有していた瀟洒な大邸宅。ここを、スイートルーム26部屋、ノーマルルーム14部屋からなる、こぢんまりとしたホテルに生まれ変わらせた。 シャンゼリゼ大通りの庭園に面した閑静で優美な通りの館。部屋のテラスからは、シャンゼリゼ大通り、グラン・パレ、エッフェル塔の美しい景色が広がる。全室異なる内装は、インテリアデザインの大家、ジャック・ガルシアの手によるもの。ルイ15世時代の艶やかで華やかな雰囲気に、レイビエが所有するアンティークオブジェや、パリを代表するフロリストによるエレガントなフラワーアートを重ね、独創的な美を演出している。 落ち着いた静けさの中でラグジュアリーな滞在を、と望む常連ゲストに人気なのが、図書室だ。モロッコ革表紙の古書やアート本が壁を覆い尽くすエレガントなサロンは、宿泊客専用の空あで間。読書に疲れた目をふと上げれば、中庭の緑が目を癒してくれ、喉がかわけば、サロンの一隅にブランデーやワインが控えている。読書に没頭するうちに夕暮れになり、ピアノの演奏が入り、アペリティフの時間がゆっくりと訪れる。シックで豪華なバーに場所を移すと、どこからともなく優雅な紳士淑女が集い〝秘めやかな喧騒〞の中でグラスを傾ける、ここはまさに大人の隠れ家的社交場だ。 ゲストを、ホテルにではなく個人宅に迎えるような親密感あるホスピタリティに加え、食もこのホテルの大きなチャームポイント。オープン1年目でミシュラン2つ星を獲得した『ル・ガブリエル』では、極上の料理はもちろんだが、コス・デストゥルネルの蔵出しを飲める、というのも魅力だ。なにしろ、ホテルオーナーがこの銘酒の持ち主なのだから。滞在中に、ボルドーのサン・テステフに位置するシャトー・コス・デストゥルネルを訪問し、ワインの〝垂直試飲〞やレイビエ氏の私邸に宿伯する、というワイン愛好家垂涎の旅も提案している。 19世紀のパリの上流階級の暮らしを感じられる『ラ・レゼルヴ・パリホテル&スパ』は、もう一つ別の顔を持っている。数キロ離れたトロカデロ広場に位置するアパルトマンだ。 パリを訪れる著名人や富裕層の中には、多くの人が行き交うホテルではなく、もっとプライベートな空間に滞在したい、と願う人は少なくない。そん 42La Tour Eiffelホテルゲストの憩いの場、図書室。落ち着いたグリーンのソファを随所に配したサロンに腰を落ち着け、ときおりアルコールで喉を湿らせながら、日がな一日読書に耽るパリ滞在も素敵だ。アンティーク家具を随所に配し、モダンな機能性と華やかな美しさを巧みに融合させた部屋の内装。全部屋、それぞれ装飾が異なる。19世紀建造の優美な館。当時の上流階級の生活が偲ばれる。La Réserve Paris Hotel and Spa
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