瀬戸内寂聴作家・僧侶生きることは愛すること、生きるということは努力し続けること人Jakucho SETOUCHI13さえずSignatureInterviewPhotographs Courtesy of Jaku-anText by Keiko SANOじゃくあんno.写真提供・曼陀羅山 寂庵文・佐野恵子門を潜ると目の前には手入れの行き届いた庭が広がっていた。見上げれば木々には緑が芽吹き、一面小鳥の囀りがこだまする。ここは京都・嵯峨野にある『寂庵』。庵の主は、瀬戸内寂聴だ。作家として順風満帆な51歳で突如出家し、この地に庵を結んで今年で45年。自身が小説のような人生を歩んできたが、人々は彼女に引き付けられ、悩みを打ち明け、助言を求める。御年96歳となった寂聴尼は、いま何を思い、何を伝えたいのだろうか。その思いを伺った。83
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