SIGNATURE 2018 7月号
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理はどれも上品な味わいで、それらに見合う日本酒の取り揃えも豊富だ。人気は8種の日本酒がペアリングできるおまかせコース。その中にはもちろんフォードさんの『ブルー・カレント』も含まれている。 「まずはいろいろなお酒を味わっていただくことが大切です」と、専属唎酒師のステファニー・グッドリッチさん。ニューヨークのような大都市と異なり地方都市で日本酒市場が拡大していくのはこれから。そこで重要なのが唎酒師の存在。裾野を広げるには、その魅力を正しく顧客に伝える必要がある。ここでは従業員への食育が徹底された結果、日本酒の売り上げが向上しているという。 「日本酒への意識の高まりを感じます。最近は唎酒師や杜氏を目指す若者も増えているんです」とグッドリッチさんは続ける。米国産日本酒熱は、ここアメリカで静かに、けれども確実に高まりつつある。「ロンドン酒チャレンジ」で金賞を受賞した純米吟醸。淡麗な湧き水と糖度が強いコシヒカリが織りなす、なめらかな味わいの日本酒。右下:『ブルー・カレント』から車で約20分。厳冬で知られるメイン州の4月、水源はまだ冷たい雪で覆われていた。使用米:米カリフォルニア産コシヒカリ(ミネソタ州で精米)酵母:日本醸造協会7号酵母(真澄酵母)仕込み水:メイン州の天然湧水銘柄:Blue Current Junmai Ginjo33海を渡ったシェフ、“マサ”こと三宅正彦さん。地元では日本食と日本酒の伝道師として知られる。左:濃厚なガゼウニ、さっと湯通ししたロブスターの一品。下:モダンで上品なインテリア。Blue Current Breweryブルーカレント醸造所P.O. Box 232 / 65 US Route One Bypass, Kittery, Maine 03904 U.S.A. Tel:+1 617 797 9876www.americansake.comMIYAKEミヤケ468 Fore St., Portland, Maine 04101 U.S.A.Tel:+1 207 871-9170http://www.miyakerestaurants.comMasahiko MIYAKE, Chef Ownerオーナーシェフ三宅正彦

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