SIGNATURE 2018 11月号
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DoorsOpen Mnds), 「文化がなく、バブリー」。「ラスベガスの二番煎じ」。ドバイには、このような批判も決して少なくない。もちろん、ここには、ローマやパリのような歴史的建造物はないし、ゲーテや李白に相当する詩人もいなかった。観 だをがも、含「む文概化念」でとあはる、。思ド考バ方イ法がや世価値界に誇る本当の「文化」とは、「他者との共存」と「異文化の受容」といった精神ではないだろうか。第一、イスラムの戒律が厳しいアラビア半島にあるのに、お酒が飲めるバーやレストランは少しも珍しくない。ホテルでは豚肉料理も出され、女性に対しても、原則、服装の規制などを設けていない。「郷に入れば郷に従え」という風潮があるなか、これだけ「他者」に対して寛容なイスラムの都市は珍しい。全 最人口新にの占統め計るにエよミるラとテ、ィドのバ人イ口市比民はの、していない労働者人口を含めると、5・8パーセントしかいない(2017年政府統計)。メトロに乗ってみれば、アラブ語、英語、中国語、ヒンディ語、タミール語、タガログ語などが飛び交い、街のグローバル指数を教えてくれる。マジョリティが外国人というこの都市で、これだけ安全で人気が高いのは、やはり、独自の「おもてなし」文化と精神を持ち合わせているからなのだろう。た そめんのな理ド想バ的イなの機街会のが「、文ラ化マ」ダをン知だる。人々は、この時期、一斉に、自らのルーツと文化を振り返る。1000年以上も続いているこのイスラムの精神文化の現象は、この近未来都市では少しも形骸化されていない。太 イ陰ス暦ラのム9暦番を目共の有新す月るを人告たげちるの月間がで現、れると、その翌日からラマダンの断食が始まる。断食だけではない。飲み物も、喫煙も性交渉、争いごとも御法度。大都市特有の野望や虚栄がなりをひそめ、街全体が神聖な空気に包まれる。の 人施々しはを、積自極ら的とに対行峙うし(、年貧収しのい2人・5へパーセントが目安)。そして、こうした自己修養を通して、克己力・忍耐・寛容さを一段と深め、人間力を磨いていく。もちろん、観光客や非イスラムに対しては、断食は一切強制していない。ドバイでは、この期間中でもレストランもショップもミュージアムも開業している。 日没になると断食は解除され、家族と過ごす楽しい「イフタール」(断食解除の夕べ)の時間になる。ドバイのイフタールは、悦楽の食卓。あらゆる高級ホテルやレストランが、お得な値段で豪華なビュッフェを提供する。幻想的なテントの下で、シタールなどの音楽や、水煙管を楽しみながら聖なる月をお祝いし、人々はラマダンの長夜を楽しむ。お腹いっぱい食べて、翌日の断食に備えるのだ。ちなみに、ショッピングモールの店も通常よりも長く営業しているので、観光客もナイトライフを満喫できる。の 歓参加待はの、精非神イにスよラっムてで、もイ歓フ迎タさーれルるへ。ゴージャスな高級ホテルのイフタールも楽しいが、地元のエミラティたちの伝統的なイフタールを体験したかったら、アル・ファヒディ歴史地区にある『シェイク・モハメッド文化理解センター(SMCCU)』に行ってみよう。が イ夜フなタ夜ーなル駆にけはつ、けボ、ラ食ン事テをィ共アにたしちながら、自分たちの文化と風習について語ってくれる。フレンドリーなボランティアたちは、「この場所は、ドアを開いて心を開く(Open 場所」だと言う。「男女平等についてどう思う?」「異教徒と結婚することにエミラティは抵抗あるの?」など、あらゆる質問に答えてくれるのだ。共食と対話を通して、偏見を乗り越え、主人と客人の間に、ある種の絆が生まれる。ドバイでのイフタールの晩は、忘れ難い旅の思い出になるだろう。シーシャドバイの「文化」って?日没後は、「食べかつ飲むように」(クルアーン二章一八七節)。ラマダン期のドバイiJumeirah Mosque, Jumeirah Beach Rd.(メトロのレッドラインWorld Trade Center 駅から車で約10分)。平易な英語でモスクと礼拝について説明してくれる見学ツアーを週6日開催(9時45分集合、金曜休、料金10Dh.)。見学の際、女性はスカーフ着用が義務づけられている。10パーセントにも満たず、市民権を有38

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