ペルピニャンから北へ約20キロ、フレンチ・カタロニアの北の玄関口、サルスリー『ドメーヌ・ド・べソンブ』。左上:休日は友人を招いてガーデンランチを。辛口から甘口まで、ワインはもちろんすべて自家製。左中:猛暑が幸いして別格のオールドヴィンテージとなった「リヴザルト〝ラメデ〞」1949年。粘土石灰質で栽培されたグルナッシュ主体のワインは、焦がしたような甘みのなかに半世紀を経てもなお柑橘を思わせる清涼感が。右:「ピークを迎えるのは3人の息子がワインを飲める歳になった頃かも」と微笑むのは、オーナーのダミアンさんとマガランさんのド・べソンブ夫妻。シャトー村のワイナ=ル=陵 ピ地一レ帯ネにー広山が脈るとル地ー中シ海ョにン挟地ま方れでたは丘、年間の日照日数が300日を超える恵まれた気候を生かして、ワインの生産が活発だ。1980年以降、A*OCに昇格するワインが増え、次世代のワインの黄金郷として注目されるようになった。赤とロゼが中心ながら、地中海の海の幸にぴったりな辛口の白も知られるようになったAOC「コリウール」、強い陽光を彷彿させるボディ豊かな赤ワインAOC「コート・デュ・ルーション」などのほか、フランス最大の生産量を誇る甘口ワインが、国際的にも特に名高い。発 ル酵ー途シ中ョのンワ地イ方ンのに天ア然ル甘コ口ーワルイをン添は加、して酵母の動きをストップさせる方法で造られるため、ブドウ果汁の甘さがそのままワインに現れる。「ヴァン・ドゥー・ナチュレル」と呼ばれ、スペインのシェリー、ポルトガルのマディラ・ワインと同じく、フォーティファイド(アルコール度数を高めた酒精強化)ワインのひとつとして知られている。す 県る都リペヴザルルピトニ村ャンをの中北心10に、キ約ロ1に9位0置0ヘクタールのブドウ畑から生まれるAOC「リヴザルト」もそんな甘口ワインのひとつ。起伏の緩やかな地形は夏に40度近くまで気温が上がり、さらに潮風に吹かれてブドウは自然に凝縮される。熟成させないAOCの赤も一部あるが、生産量の多くが白。最低30か月の熟成がフランスのワイン法で定リヴザルト[ Rivesaltes ]ROUSSILLONFascinating Scenery & Cuisine in French Catalonia54ルーション甘口ワインの一大産地
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