て、オーストラリアには７つの地方自治体があり、西オーストラリアはそのひとつにして最大の州。その面積は２５５万平方キロメートル超と、なんと日本の７倍ほど！ 西をインド洋に接し、長い海岸線がその景観の鍵を握っている。ここでは対照的な海辺の風景から、それぞれの春をご紹介したい。 バッセルトン桟橋は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』に登場する水上列車のモデルとなったと噂されている場所。もともとは運搬船の船着き場であったが、海が遠浅のため、木製の桟橋は全長２キロにも及ぶ長さとなった。現在では、その上をトロッコ列車が走る。突端にある海中展望台では、10センチの厚さのアクリルガラス越しにイルカを探す子どもたちの姿があった。 「ケープ・トゥ・ケープ トラック」はその名のとおりケープ・ナチュラリステからケープ・ルーウィンまでの全長１３５キロものトレイルコース。インド洋沿いになだらかな傾斜のあるコースのすべてを歩こうと思えば1週間はかかるだろう。その一部は車椅子でも行けるように舗装されており、また数時間のトレッキングでも楽しめるように数社のガイドサービスが提供されている。この日一緒に歩いてくれたトレーシーは植物の種類にも明るく、「あの花はグラスツリー、こちらはファイアブッシュ」と詳しく説明してくれた。パースから車で4時間ほど南下しているだけに、取材時は満開にはまだ少し早かったようだが、いまごろは花の絨毯が広がっているだろうか。ケープ・トゥ・ケープ トラックCape to Cape Track古くは先住民のアボリジニたちが歩いていた道を大自然を楽しむトレイルとして開発。フルで歩く1週間ほどの行程から、短時間で楽しむトレッキングまで種々用意されている。37右上より、この時期あちらこちらに群生しているカラー。神秘的な魅力を放つ。／インド洋の雄大な眺めを楽しめる。／ＣＡＰＥ ＴＯ ＣＡＰＥはこの標識を目印に。／民間のガイド会社が数時間～1週間までさまざまなツアーパッケージを提供している。／トレッキングはなだらかな傾斜のある丘陵地がメイン。https://trailswa.com.au/trails/cape-to-cape-trackさ
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