SIGNATURE 2018 12月号
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自家用クルーザーで遊ぶ醍醐味を知る 「とにかく広い場所、それもリラッ 「都市で生活していると、人は自分忙な日々の中、人はどうすれば心の健康が保てるのか。閉塞感にとらわれた時、どう対処すればいいのか。 同窓会で、精神科医になった同級生に尋ねたら、彼はこう答えた。クスできる広い場所に行くことだよ。ほんの少しの時間だけでもいい」 これは医学的な知見に基づいたアドバイスではない。あくまで個人的な助言だと断りながら彼は続けた。の寸法がわからなくなるようなんだ。世界は広く、人間は小さな存在だ。なぜか人間はそのことを忘れる。特に忙しいと、身の回りの小さな世界しか見えなくなる。どうしようもない閉塞感にとらわれる。そんな時は、とにかく広い場所に行くといい。すると心が解放される。気持ちがグッと楽になる。そう思わないかい」 なるほど。とはいえ、この東京の中で広い場所を見つけるのは難しい。そんな話をしていたら、もうひとりの同級生が話しかけてきた。 「海があるじゃないか」 父から会社の経営を受け継いだ彼は、数年前から自家用のクルーザーを所有。都心のオフィスからほど近いマリーナに置いて、時間が空くと海に出ているのだという。 「都会にだって海はあるんだ。海は広い。だから、ほんの1時間でも海に出れば気持ちが楽になる。どうだい、今度の週末にでも、一緒に僕の船で海に出ないか。きっと驚くぞ」 そして、その週末、私たちは海の上にいた。 なるほど、海は広かった。そして海から眺める東京は、まったく違う「水の都」の顔を見せてくれた。 アッパーデッキに上ると、全身を爽やかな海風が駆け抜ける。これまで経験したことのない解放感……。 「こんな世界があったのか」 実は、船に乗ることには個人的にかなり抵抗があり、心配もしていた。以前、取引先に海釣りに誘われた時、船酔いした経験があったからだ。しかし船は、その時のように上下に小刻みに揺れることなくスムーズに海上を疾走する。 「この船、トヨタマリンのPONAMというんだが、船体がほかのクルーザーのようにFRP(ガラス繊維強化プラスチック)ではなくて、スポーツカーのようなアルミ合金なんだ。だから波の衝撃をしなやかに吸収してくれて、乗り心地がいいんだよ」 自家用クルーザーには、地上では味わえない解放感と爽快感がある。 今日、私はそのことを初めて知った。66PONAM(ポーナム)-31 「Fun To Drive」をテーマにトヨタマリンが「スピード」「乗り心地」「居住性」を追求してつくったスポーツ・ユーティリティ・クルーザー。広い海原をダイナミックに、そして優雅に駆けるクルーザー。海の上には素敵な別世界があり、未知の喜びと感動がある。これは、初めて自家用クルーザーに乗った男の物語。同じ喜びと感動を、あなたにもぜひ一度体験してほしい。写真・小寺浩之 文・渋谷ヤスヒトPhotographs by Hiroyuki KODERAText by Yasuhito SHIBUYATOYOTA MARINE多

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