SIGNATURE 2019 3月号
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 昨季、二刀流の「大谷フィーバー」で、エンゼルスの本拠地・アナハイムのエンゼル・スタジアムは大いに沸いた。ここの名物といえば、ロックパイル。中堅と左翼席の間にある大きな山の模型で、ディズニーランドをモチーフにしたマウンテンから水が流れ、独特の雰囲気を醸し出す。本塁打の際にはここから炎も立ち上り、観客のテンションを高揚させる。一昨年のオフには選手を紹介する電光掲示板も一新され、超大型スクリーンも迫力満点だ。 ここ数年、観客動員ではメジャーで上位につけ、昨季は30球団中で6位の302万216人を記録。2014年にア・リーグ西地区を制覇して以来、4年連続でプレーオフ進出を逃しているが、スター選手のマイク・トラウト外野手に加え、大谷翔平選手も入団したことで球場は活気に満ちている。ロサンゼルスのダウンタウンから南東のオレンジカウンティという地域が拠点のエンゼルス。のどかな土地柄のおかげか、多くのファンは選手に優しく、同じロサンゼルスのドジャースと比べても、辛口のファンは少ないという。 アットホームな雰囲気のファンからも後押しされ、二刀流大谷は昨季、開幕からスタートダッシュに成功。4月には、盛り上がりがいきなり最高潮に達した。来季は打者に専念するが、長打のある大谷を指名打者(DH)として上手く起用し、5年ぶりのプレーオフ進出を狙いたいところだ。 大谷はメジャー1年目、打率2割8文・斎藤庸裕Text by Nobuhiro SAITO30ロサンゼルス・エンゼルスLos Angeles Angelsあの日本人スター選手を追いかけて多くの日本人観光客が訪れるディズニーランドに加えて、アナハイムにもう一つ、新たな人気スポットが誕生。それがエンゼル・スタジアム。年間を通じて降雨量が少ない温暖なこの地で、あの日本人スター選手のプレーを応援しよう。

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