新世代へのオマージュ評判の複雑時計に迫る写真・大志摩徹 文・大川邦之 立体感のあるクッション型ケースに円形の文字盤、ケースサイドにはガードを従えた大振りの竜頭が。ケースと一体化されたラバーストラップがしなやかだ。アナログ時計に必需の時分針が文字盤になく、赤い秒針のみ。高級車の計器のようなハイエンドな相貌に衝撃を覚える。スイスの新進高級時計ブランド『Gorillaと、世界的ムーブメントメーカー『ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ』が共同開発した、世界で話題の「ドリフト」だ。 最大の特徴は、ワンダリング・アワー機構。3枚のディスクが自転しながら文字盤を巡り、時分を表示する複雑機構だ。遊園地の遊具、コーヒーカップをイメージするとよい。インナーベゼル上部の0から60の目盛りにアワーディスクが接触すると、その記載数字がアワー、触れた目盛りが分となる。下の写真は10時20秒。 17世紀に開発された日本の「からくり」を連想させるこの機構を発展・進化させた技術者チームには、スイス名門時計メゾンで腕を磨いた日本人もいるらしい。秀抜な時計師が結集するこのハイパーパフォーマンス時計ブランドから目が離せない。りゅうず 』多層仕上げフォージド・カーボン、アノダイズド・アルミ、チタン、カーボンケース、44×48.5㎜、自動巻き、パワーリザーブ38時間、100m防水、重量130g、限定250本、626,400円(税込)お問い合わせG&Rジャパン電話03-5422-8087Photograph by Toru OSHIMAText by Kuniyuki OKAWA「ファストバック GT コレクション ドリフト」。カーボン、チタンなど最先端異素材を集合させた創造の歓喜が。ケースは多層構造、鏡面仕上げ。リミテッド番号の刻印あり。21What’s new ? Watch & JewelryGORILLA
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