SIGNATURE 2019 6月号
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中村吉右衛門二代目人Nakamura Kichiemon ll初代の魂を現在に13さらしゅうざんさいつかno.写真・鍋島徳恭 文・清水井朋子 ヘアメイク・矢野トシコ(SASHU)SignatureInterviewPhotographs by Naruyasu NABESHIMA Text by Tomoko SHIMIZUI Hair & Make-up by Toshiko YANO せりふ圧倒的な存在感と、陰影豊かな演技、朗々とした名調子で語られる台詞……。まるで大きな波で攫うかのごとく観客の心を掴み、満たしていく二代目 中村吉右衛門の芝居は、平成から令和へと転換する同じ時代を生きる者として、今こそ体験しておきたいものの一つだ。実の祖父であり養父である伝説の名優・初代 吉右衛門から受け継いだ“播磨屋の芸”を次の世代へと伝えていく志とともにスタートした「秀山祭九月大歌舞伎」も、この秋で14年目。芸の高みを目指し舞台に立ち続けてきた“二代目”が、歌舞伎に対する思いを語る。93

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