SIGNATURE 2019 8&9月号
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したが、今年の造りは気候が暖かいせいで空気中に細菌が増え、雑味が多いようでした。香りの高さで七難を隠すような酒が減って、酒本来の味を利くという意味では審査はしやすかったです。やはり年々レベルが上がっていることは間違いないですね」と語る。 3人の審査員からは異口同音に、レベルが高い中での僅差の審査であったことが窺えた。そのせいか、昨年ゴールドの受賞蔵が、今年はシルバーにとどまるというケースも多く見られた。市販酒で実力勝負するコンペティションの、熾烈きわまるデッドヒートの結果なのだろう。 そして〈ダイナースクラブ若手奨励賞〉の栄誉には、宮城県北部、岩手県との県境にある栗原市『萩野酒造』の「萩の鶴純米大吟醸」が輝いた。昨年の白石市『蔵王酒造』に続く2年連続の受賞。酒どころ宮城のレベルの高さを改めて示してみせた。あいにく製造責任者の佐藤善之氏は欠席。代わって表彰を受けた、実兄で八代目蔵元・専務取締役の曜平氏が喜びを語った。 「今回の受賞は蔵にとって大きな励みになります。蔵人はなかなか外に出る機会もありませんし、今年の新酒鑑評会では惜しいところで受賞を逃していたので、喜びもひとしおです」 「受賞がわかっていたら、弟も連れてきたのに」と残念がるが、曜平さんが蔵を継いだのが平成14年(2002年)。遅れること4年、弟の善之さんが蔵に戻り、2014年には製造責任者に就任。精進を重ねて17年、酒造技能士一級試験を突破、の受賞者、『蔵王酒造』の杜氏・大滝真也さんとも日々意見交換をして、酒質のレベルアップに余念がない。善之さんの肉声は今秋にお届けできるはずだ。ダイナースクラブ若手奨励賞は、2年連続で宮城県の蔵が栄誉に 6547~16●お申し込み期間2019年7月24日(水)10時~26日(金)18時まで※先着順となりますので、お申し込み数が限定数に達した時点で、受付を終了させていただきます。●賞品のお届け2019年8月31日(土)以降順次発送、9月上旬までにお届け。スパークリング部門 1位10,000ポイント限定12本お申し込み方法下記イベントデスクへお電話いただき、ご希望の日本酒の番号をお申し出ください。TEL0120-508-800吟醸部門 1位6,000ポイント限定12本(月~金10:00~18:00/土・日・祝日休)左から:「SAKE COMPETITION」実行委員長の『はせがわ酒店』代表・長谷川浩一氏。「今回は米の質の見極めが難しかった」と語る。/2018年の〈Super Premium部門〉で1位に輝いた栃木県の『せんきん』蔵元・薄井一樹氏も、初の審査員として参加。/審査員の一人、福岡県・太刀洗町の『みいの寿』蔵元杜氏・井上宰継氏。6918年には南部杜氏の資格も取った若手のホープである。昨年ダイナースクラブ若手奨励賞純米大吟醸部門 3位720ml ※箱付き 萩野酒造(宮城県)山田錦を40%まで磨き、純米大吟醸らしい華のある香りと酒米の持つふくよかな旨みを引き出しました。 はぎつる720ml ※箱付き 秋田清酒(秋田県)酒造好適米「秋田酒こまち」と、蔵を抱く山々の清冽でやわらかな仕込み水から生まれたスパークリング日本酒。でわつる720ml ※箱付き中勇酒造店(宮城県)きわめて、淡麗辛口の中にも馥郁たる吟醸香とキメ細かいふくよかな味わいは、まさに珠玉の芸術品です。てんじょうむげん8,000ポイント限定24本萩の鶴純米大吟醸出羽鶴awa酒 明日へ天上夢幻大吟醸 山田錦各部門GOLD1位に輝いた受賞酒ならびに〈ダイナースクラブ若手奨励賞〉受賞酒を、今回も特別に本数限定でご用意しました。この機会にぜひお申し込みください。

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