SIGNATURE 2019 11月号
22/80

写真・大志摩徹 文・品川雅彦 猛暑の夏が過ぎて、実りの秋がやってきた。味覚の主役級は多士済々だが、ここでは栗を取り上げよう。東京メトロ・大手町駅に直結したパティスリー『Cadea秋限定品、マロングラッセ。 フランスの高品質マロンブランドとして知られる『コルシグリア』の栗を使い、一粒一粒、ていねいに殻と渋皮を剝き、ことことと煮た後、何日も特製のシロップに漬ける伝統的な手法で作られた洋菓子。バランスのよい甘みと、旨みが凝縮された栗本来の味わいが堪能できる。 マロングラッセは比較的新しい菓子と思われがちだが、その歴史は古く、明確な起源こそ不明ではあるが、紀元前、マケドニアの英雄・アレキサンダー大王が、愛するロクサネ妃のために作らせたともいわれる。ヨーロッパ諸国では「永遠の愛を誓う証し」として、男性が女性にマロングラッセを贈る習慣も定着している。 『Cadeau』とは、フランス語で「贈り物」を意味する。この秋、東京・千代田区丸の内を発信源として、男女を問わず、マロングラッセを贈り合う、というトレビアンなシーンが広がっていくかもしれない。u(カドー)』のWhat’s new ? マロングラッセを愛の証しに贈りたい 東京・千代田区丸の内の、ギフトに特化したパティスリー。写真のマロングラッセのほか、定番人気の「ショートガレット」のラインアップにも11月30日までの期間限定フレーバー“ユズ”が登場。マロングラッセ(4個入り)3,500円、ショートガレットユズ(20枚入り)5,000円(共に税抜)Photograph by Toru OSHIMAText by Masahiko SHINAGAWA26お問い合わせCadeau電話03-6269-9520GourmetCADEAU

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る