和を思わせる、研ぎ澄まされた〝美しい味〞 『ホテル食部門すべてを指揮するシェフ、フランチェスコ・マスケローニ氏。彼の料理を口にしてまず驚くのは、そのあまりにも日本的な繊細さだ。日本に行ったことはないという。たとえば、表紙の料理「地中海産マグロのトロのソテー」は、西洋的で華やかな彼の作品である。けれど、口の中に広がる感覚はそこはかとなく日本的。味噌やユズが隠し味に使われているというだけでは説明しきれない、デリケートなのに力強い味。そんなところが日本を感じさせるのかもしれない。 ジョルジオ・アルマーニ氏が、あるインタビューで語ったという。「モードとフードは全く別のものでありながら、どちらも素材のクオリティ、洗練へのこだわり、それらを繋ぐ精密でていねいな手仕事が融合したもの。〝素晴らしい人生〞という、最もイタリア的な文化を表現する共通点がある」と。まさに、自身の城を預かるシェフの仕事を、言い当てているようだ。第一章 ファッションブランドがつくる〝食空間〞34251.黒とベージュで統一された店内。ガラス張りの外壁の向こうには、モードの聖地・ミラノの街並みが。2.チョコレートのバリエーションを楽しむデザート「CIOCCOLATO」。3.天ぷらにインスパアされたという前菜「GAMBERONE(エビの揚げ物)」は、わさびマヨネーズやマンゴージェルの風味が効いた驚きの美味しさ。4.フランチェスコ・マスケローニ シェフ5.テーブルには『アルマーニ / カーザ』の「VENERE」シリーズのカトラリー。Via Alessandro Manzoni, 31, 20121 Milano Tel:+39-02-8883-8072 https://www.armanihotelmilano.com/ アルマーニ ミラノ』のアルマーニ/リストランテ35InformationArmani/Ristorante-Floor Seven Armani Hotel Mirano Armani/Ristorante
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