23141.左:余韻が長く骨太ながらエレガントな味わいのパ・ドゼ。右:不思議な余韻が特徴的なブリュット。2.ワイナリーの入り口正面には、アート好きな当主のコレクションと共に、ワインの特徴を生み出す白い石灰岩メドーロが見える。3.ブリオーネ山麓に位置するワイナリー。クジラの尻尾のオブジェは、メルヴィルの小説『白鯨』から、ワイン造りの終わりのない闘いを表現。4.当主のアートコレクションが飾られた試飲ルーム。Majoliniマイオリーニかぐわ40Via Manzoni, 3 - 25050 Ome Tel: +39 030 6527378 http://www.majolini.it フランチャコルタを生産する一帯で、多くのワイナリーが集中する地区から東に外れた、中世の美しい街・オーメ。そこで1981年からワイン造りを続けているマイオリーニ家の3代目当主シモーネ氏は、祖父から引き継いだワイナリーを近代化し、シャンパーニュから醸造家を招くなど、常に品質の向上を目指してきた。同時に、イタリアのワイナリーの中でもいち早く二酸化炭素排出問題に取り組み、2019年度には初のオーガニックライン「プリマヴェーラ・ビオ」も発表。いわゆるフランチャコルタとは一線を画す、石灰岩の多いテロワールから生まれる彼のワインは、凛とした構成感、きめ細かく繊細な泡、高い香りが素晴らしいと、根強いファンも多い。1Information常に時代を見据え、泡と闘い続ける男ワイン生産は16世紀から行われていたものの、さしてぱっとしないワインしかなかったこの土地で、ある男たちがシャンパンに負けない瓶内二次発酵ワインを造ろうと立ち上がったのは、今から50年ほど前のこと。フランチャコルタの誕生である。半世紀を経た今、その美しく芳しい泡たちは“イタリアの奇跡”と呼ばれ、世界中から愛されている。Majolini第二章モードな泡、フランチャコルタ
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