ダイナースクラブと行く京都

京都・西陣から生まれた新たなアート。

箔屋野口

伝統と革新との融合が魅せる
漆と箔が織りなす新しい絵画

安土・桃山時代に豊臣秀吉が手厚く保護した絢爛豪華な織物、西陣織。その輝きを生む技法の一つに、箔を貼った平金糸を帯に織り込む「引箔(ひきはく)」があります。この引箔に用いる平金糸を130年以上手がけてきた「箔屋野口」では今、伝統の技術を生かした新しい絵画「箔画」を生み出しています。

箔屋の老舗に受け継がれる伝統の技術

西陣織を扱う商家が軒を連ねた、西陣の千両ヶ辻に建つ「箔屋野口」は、明治10年(1877)創業の金糸、平金糸製造の老舗です。平金糸とは、三椏紙(みつまたがみ)に漆を塗り、その上から金や白金などの箔を貼り、細く裁断したもので、それを緯糸(よこいと)として織り込む西陣織特有の技法「引箔」に使用される素材のこと。4代目当主・野口康(のぐちやすし)さんは、息子の琢郎(たくろう)さんとともに、代々受け継がれた箔の技術を用い、漆と箔を駆使した新たな絵画表現「箔画」の制作に情熱を注いでいます。

箔と光が織りなす様々な表情を愉しむ

「箔屋野口」が暖簾を掲げるのは、広い間口に紅殻色(べんがらいろ)の糸屋格子が美しい豪奢な京町家。座敷にはふたりの作品が所狭しと飾られています。作品は、ポストカード大のものから120号サイズの大きなキャンバスのものまで様々で、価格は1万2000円程度から。希望に応じて、額装も可能です(料金別途)。「箔は見る角度や光の状態で、常に違う輝きを放ち、同じ1日のなかでも何種類もの絵を見せてくれます。僕自身、そこに表現の可能性をとても感じています」と琢郎さん。この表情の豊富さに魅入られる人は多く、国内だけではなく、海外からも注目が集まっています。

伝統の技と研究の成果を目の当たりに

実は康さんは研究者の顔も持ち、琳派に代表される桃山時代から江戸時代に盛んに制作された金碧画の背景に施された金箔について探求を続けています。特に尾形光琳による「紅白梅図屏風」(国宝)の金地と流水部分については、箔師としての経験と知識から、長年謎とされていたその技法を解明し、論文を発表するほど。そんな康さんによる解説と実演を通じ、「箔屋野口」では、平金糸の制作手順や金碧の箔の作り方を見学することができます。工房は欧米の見学者も多く訪れ、一様にその伝統の奥深さと技術の華麗さに驚くといいます。京都に連綿と続く伝統の技が、新しい芸術として輝き出す現場を、間近で目にすることのできる希少な工房です。

箔屋野口

住所 〒602-8443
京都市上京区元誓願寺通大宮西入元妙蓮寺町546
電話番号

075-415-1150

  • ※ご予約の際は、ダイナースクラブのHPを見てとお伝えください。
営業時間 10:00~17:00
定休日 不定休
ウェブサイト
備考

製造工程見学 1人1,000円(税込)

  • ※最大10名様まで

所要時間:約90分

  • ※見学希望の場合は、メール(ys.noguchi@s6.dion.ne.jp)または電話で前日までに要予約

2015.08.03

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