マダム紅蘭(コウラン)
築約100年の趣ある町家で堪能する
野菜たっぷりの“京風中華”
文・山下崇徳(アリカ)
写真・マツダナオキ
Text by Takanori Yamashita(Arika Inc.)
Photographs by Naoki Matsuda
京都御所近くに佇む
趣ある数寄屋造りの空間
京都市内中心部で東西に延びる丸太町通。河原町丸太町の交差点から、西へ1、2分ほど歩くと、青に紫の2色の暖簾を掲げた一軒の町家が現れます。そこは、30年以上にわたって京都人の舌を魅了し続けている中国料理店『マダム紅蘭』です。緑豊かな京都御苑に隣接する店は、界隈の穏やかな空気に溶け込むように京の食通を迎えています。
1984年(昭和59年)に誕生した『マダム紅蘭』。かつては京都御苑の北西にあたる堀川紫明に店を構えていましたが、開店14年目の1998年(平成10年)、オーナーの林紀江さんが、街中ながら静かな京都御苑そばのロケーションと、町家の持つ趣に惹かれ、現在地へ移転。築約100年の菓子匠の本宅跡を改装した建物は、総檜造りの数寄屋建築で、中国料理店ながら古都らしい和の風情をたたえています。2階はゆったりと食事を楽しめる座敷席。1階は、2017年3月にイス席に改装され、年配の方や海外の人でも心地よく過ごせる空間に。
独自に進化した京風中華
創意工夫により料理を独自に進化させていくことに長ける街・京都。イタリアンやフレンチと並び、中国料理もまた京都らしい進化を遂げてきました。一般的に中国料理はしっかりとした味付けですが、京都の中華はあっさりとした味わいが特徴。中でも『マダム紅蘭』の料理は、激しい辛さが特徴の四川料理をベースにしながらも、香辛料を控え、辛さを抑えた、ここにしかない“やさしい”味わい。
「麻婆豆腐」も辛さを抑えコクを前面に感じることができます。また、肉は使わず、旬の野菜をふんだんに使った、あっさりとした塩味の「上品な八宝菜」をはじめ、季節の野菜が楽しめる一品が多いのも、この店が支持される理由のひとつです。
◆“王道”にとらわれない柔軟な発想
『マダム紅蘭』の名物のひとつが「東坡(トンポー)バーガー」。毎年10月に行われる時代祭の見物客へのお土産として林さんが考案した一品です。甘い豚の角煮を中国の蒸しパン・マントウで挟んでいただきます。口の中でとろけるような豚の角煮のやわらかさと、マントウのもっちりとした食感が見事に融合した格別の味わいです。
今回、この記事の公開に合わせて、夜のコース8,640円(税込、2名様から)をご注文されたダイナースクラブ会員様のためだけに、メニューにない「ソフトシェルクラブの揚げもの 香味ソース」をご用意いただきました。脱皮したての蟹をカリッと香ばしく揚げ、葱や大葉を使った香味ソースでさっぱりと仕上げた一品です。趣ある町家で、京都で愛される上品な味わいの中国料理の数々を堪能してみては。
ダイナースクラブ会員限定特典
ダイナースクラブ会員様限定で
「ソフトシェルクラブの揚げもの 香味ソース」をサービス。
- ※夜のコース8,640円(税込)をご注文の方に限ります。(ご注文は2名様から)
- ※1名様につき1匹サービス。
- ※ご予約の際は、ダイナースクラブ ウェブサイトをご覧の旨、お伝えください。
- ※お支払いはダイナースクラブカードをご利用ください。
マダム紅蘭
京都市中京区寺町丸太町東入ル
営業時間 | : | 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:00~21:30(L.O.21:00) |
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定休日 | : | 月曜(祝日は営業し翌日代休) |
お料理 | : | 前菜1,000円~、一品料理800円~、デザート各種400円 コース(夜のみ)5,000円・8,000円(いずれも税別) |
お席 | : | テーブル席30席(1階10席、2階20席) |
持ち帰り情報 | : | 東坡バーガー1,650円(5個入 税別) |
*2017年2月6日公開の「京のグルマンが愛する店」の「Ristorante STRADA」も併せてご覧ください。
2017.04.04