平安京遷都以来1200余年にわたって栄えてきた京都。
三方を山に囲まれ、良質な水と肥沃な土壌に恵まれた盆地では、皇族、貴族、武士、豪商と
時めく人々によって豊潤な文化が花開きました。 そんな文化の一つが“食”。
全国各地から運ばれてくる食材を様ざまな調理法で創意工夫し、味はもちろん、見た目も華やかな「京料理」が生まれました。
また“新しもん好き”で知られる京都人の気質は、洋食や各国料理も積極的に受け入れ、さらにバラエティ豊かな食の都へと発展。
京都に来たらぜひ訪れたい、舌の肥えた京都人が愛してやまない27の名店をご紹介します。
文・アリカ Text by Arika Inc.
八坂神社の門前町として、また花街を含む遊興の町として栄えてきた祇園。紅殻格子(べんがらごうし)のお茶屋が並び、お座敷へ向かう芸舞妓が路を行くこのエリアには、京都屈指の名店が揃います。花街の風情とともに、古都の美味に舌鼓を。
千年以上もの間、時の帝が住まい、政を司った京都御所。明治以降、その周囲が公園「京都御苑」として整備され市民へ開放されました。その周辺は老舗や新進気鋭のシェフが集う注目のエリア。閑静な住宅街の中に佇む名店との一期一会の愉しみを。
京都随一のビジネス街・烏丸通。オフィスビルが立ち並ぶ大通りから一筋脇に入れば、京町家が並ぶ落ち着いた雰囲気に。祇園祭の中心地でもある碁盤の目の中、京都人が足繁く通う名店で酔いしれる古都ならではのひとときを。
古都の穏やかな空気の中で食事を愉しむのであれば、静謐な時が流れる古刹や清流のそばに建つ名店へ。そこには気鋭の料理人が生み出す新感覚の一皿や悠久の歴史を物語る一品が。京都ならではの味に出合う喜びを。
2017.10.24