インボイス制度でクレジットカード決済はどう変わったかを解説

更新日:2023年11月1日
2023年10月1日(日)から導入されたインボイス制度は、消費税の仕入税額控除の新しい方式です。インボイス制度の導入によって、クレジットカード決済の扱いはどのように変わったのでしょうか。
ここでは、インボイス制度によって変わったことのほか、クレジットカード決済でインボイスが必要なのか、またインボイスを発行してもらえるのかといったことについて解説します。

インボイス制度とは?

インボイス制度とは、事業者が消費税の仕入税額控除の適用を受けるために「取引相手から交付を受けたインボイスなどの保存が必要」とするものです。正式名称は、適格請求書等保存方式といい、消費税の仕入税額控除の新方式として、2023年10月1日(日)に導入されました。

インボイス(適格請求書)とは?

インボイス(適格請求書)とは、特定の事項が記載された請求書などの書類のことです。
「請求書」や「納品書」、「領収書」といった名称に関係なく、次の事項がすべて記載されているなら、インボイスとして認められます。

<インボイスの記載事項>

(1)適格請求書発行事業者の氏名または名称、登録番号
(2)取引年月日
(3)取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
(4)税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
(5)税率ごとに区分した消費税額等
(6)書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
不特定多数の顧客を取引相手とする小売業、飲食業、タクシー業などは、インボイスの代わりに、次の条件を備えた簡易インボイス(適格簡易請求書)を交付することもできます。簡易インボイスは、インボイスと同等に扱われる書類です。

<簡易インボイスの記載事項>

(1)適格請求書発行事業者の氏名または名称、登録番号
(2)取引年月日
(3)取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
(4)税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)
(5)税率ごとに区分した消費税額等または適用税率

適格請求書発行事業者とは?

適格請求書発行事業者とは、インボイス(または簡易インボイス)を発行できる事業者のことです。インボイスの記載事項のひとつである「登録番号」とは、この適格請求書発行事業者としての登録番号を指します。
なお、適格請求書発行事業者の登録申請ができるのは課税事業者のみです。免税事業者は、課税事業者にならないと適格請求書発行事業者登録ができず、インボイスの発行もできません。なお免税事業者とは、事業者免税点制度により消費税の納税が免除される、基準期間の課税売上高1,000万円以下の事業者のことです。

インボイス制度で変わったこと

インボイス制度の導入により、事業者は課税事業者か、免税事業者で行うことが変わりました。それぞれどのように変わったのか確認しておきましょう。

課税事業者は適格請求書発行事業者の登録が必要になった

課税事業者が売り手の場合、適格請求書発行事業者の登録を行い、インボイスを発行する義務を負います。買い手の場合は、取引相手からインボイスを受け取って保存しておかないと、仕入税額控除の適用を受けられません。仕入税額控除は、納める消費税額を計算する際に自身が支払った消費税分を差し引ける控除のことです。ただし、簡易課税制度を利用している場合はインボイスがなくても、みなし仕入れ率相当分を差し引くことができます。

免税事業者は課税事業者になるかの検討が必要になった

免税事業者は、消費税の納税が免除される立場にありましたが、消費税を納める課税事業者になるかの検討が必要になりました。
免税事業者が売り手の場合、インボイスを発行できません。そのため、免税事業者の取引相手である課税事業者は、仕入税額控除の適用を受けることができなくなります。課税事業者にとっては損になってしまうことから、消費税分の値引き交渉をされる可能性が出てきてしまうのです。
買い手の場合は消費税の納税義務を負わないので、仕入税額控除のためにインボイスを保存する必要はありません。

クレジットカード決済でもインボイスは必要

クレジットカード決済でも、インボイスは必要です。利用した店舗などのレシート(購入明細)や利用明細書(クレジットカード売上票など)などの書類を保存しておきます。
クレジットカード決済に限らず、どのような方法でも仕入税額控除の適用を受けるには、取引相手が交付するインボイスが必要で、決済金額が少額ならインボイスなしでも仕入税額控除を認めるといった特例もありません。インボイス制度導入以前は、取得価額3万円未満の課税仕入れについては、帳簿への記載のみで仕入税額控除が認められましたが、出張旅費などを除きこの規定は撤廃されました。
現在は、経過措置に当てはまる場合を除いては、インボイスがないと仕入税額控除の適用を受けられないので注意しましょう。

クレジットカード決済でインボイスをもらえる?

課税事業者は、取引相手からインボイスの交付を受けなければ仕入税額控除の適用を受けられないとなると、気になるのは「クレジットカード決済でもインボイスをもらえるのか?」という点です。
まず取引相手が免税事業者を含む「適格請求書発行事業者ではない事業者」の場合はインボイスを発行できないので、インボイスの交付は受けられません。
取引相手が適格請求書発行事業者の場合は、クレジットカード決済時にインボイスがもらえます。取引相手が発行するレシート(購入明細)や利用明細書(クレジットカード売上票など)が、インボイスの条件を満たしていればインボイスとして利用でき、仕入税額控除の適用が受けられるのです。
なお、クレジットカードの年会費など、クレジットカード会社への支払いについては、クレジットカード会社が発行する請求明細書(利用代金明細書など)がインボイスの条件を満たしていれば、仕入税額控除の適用を受けられます。

2029年までは少額特例という経過措置がある

インボイス制度の導入は事業者に与える影響が大きいので、期間限定でいくつかの経過措置が設けられています。そのひとつが、2029年までに設けられた少額特例です。
少額特例で中小事業者は、取得価額1万円未満の課税仕入れについては、インボイスの保存がなくても、一定の事項を記載した帳簿のみで仕入税額控除の適用が受けられます。
少額特例の対象となる事業者と、期間は次のとおりです。

<少額特例の概要>

  • ・対象:基準期間における課税売上高が1億円以下または特定期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者
  • ・対象期間:2023年10月1日から2029年9月30日まで
  • ・内容:取得価額1万円未満の課税仕入れについては、インボイスの保存がなくても、一定の事項を記載した帳簿のみで仕入税額控除の適用が受けられる。期間終了後は、1万円未満の課税仕入れでもインボイスが必要

経費の支払いをクレジットカードで行うメリット

インボイス制度が導入されたことで、経費の支払いをクレジットカードで行うメリットが増えたといえます。
そこで、経費管理の負担を少しでも減らすために、できる限り経費の決済はクレジットカードで行うことをおすすめします。経費の支払いをクレジットカードで行うメリットについては、次のとおりです。

経費管理の手間が減る

経費の支払いをクレジットカードにすることで、経費管理の手間が軽減するメリットがあります。
まず、インボイス制度の導入により経費管理の手間は増える傾向にあります。簡易課税制度を利用していない課税事業者は、取引相手からインボイスの交付を受け、それがインボイスの条件を満たしているか、登録番号に間違いがないかのチェックが必要です。また、受け取った領収書などのうち、インボイスとインボイスの条件を満たさない書類などを分けて処理する必要もあります。このような手間が増えたため、経費管理の負担軽減を少しでも減らすために、クレジットカードの利用をおすすめします。
たとえば、棚卸資産の購入費、原材料などの購入費、機械や建物・車両・器具備品などの購入費、広告宣伝費、接待交際費、通信費、水道光熱費、事務用品や消耗品費、新聞図書費、修繕費、外注費といったものは、すべて仕入税額控除の対象となる「課税仕入れ」にあたります。
外注費のクレジットカード決済は難しいですが、そのほかの支払いをすべてクレジットカードで決済すれば、経費管理の手間を大幅に減らすことができるでしょう。

利用明細書を確認すればいいので支出が把握しやすい

経費の支払いが1枚のカードにまとまり、利用明細書でチェックできるので、何にどれだけ使ったかの把握が容易になります。追加カードを発行できるビジネスカードなら、従業員に追加カードを持たせておくことで、従業員が使った分の経費もまとめて管理できます。

経費精算が不要になる

経費の支払いをクレジットカードにすることで、経費精算が不要になることもメリットのひとつです。
従業員に追加カードを持たせ、接待交際費や交通費などはすべてクレジットカード決済にしておけば、仮払いや出張費用の精算といった手間がなくなります。

記帳し忘れ防止になる

経費の支払いをクレジットカードにすることで、記帳し忘れが防止できるというメリットがあります。クレジットカードは使用履歴が残りますので、帳簿への記帳のし忘れや、経費精算忘れがなくなります。

ポイントを利用することで経費削減につながる

経費の支払いをクレジットカードにすることで、経費削減につながる点もメリットです。
クレジットカードは、決済金額に応じてポイントが貯まります。貯まったポイントは、オフィスでも活躍する人気メーカーの家電や航空マイル、商品券などへの交換やキャッシュバックが可能なので、その分が経費削減にもつながります。

ビジネスに適した付帯サービスを利用できる

経費の支払いをクレジットカードにすると、同時にクレジットカードの付帯サービスの利用も可能になるといったメリットが挙げられます。
クレジットカードには、出張時のチケット手配サービスやレストランの優待利用など、便利なサービスが付帯していますので、ビジネスに役立つさまざまなサービスを利用できます。

法人・個人事業主におすすめ
ダイナースクラブ ビジネスカード/ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカード(経費決済専用カード)

法人や個人事業主のクレジットカードとしては、ビジネスに特化したクレジットカードであるビジネスカードがおすすめです。ビジネスカードは、追加カードの発行が可能、振替口座に法人口座を指定できる、ビジネス向けの付帯サービスがあるといったメリットがあり、一般的な個人カードよりビジネスに使いやすいものになっています。
ビジネスカードにもさまざまなものがありますが、年会費とサービス内容のバランスを考えるなら、三井住友トラストクラブが発行するダイナースクラブ ビジネスカードやダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードがおすすめです。

ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴

ダイナースクラブ ビジネスカードは、個人事業主・法人経営者向けのビジネス専用カードです。法人・団体などの代表者や役員、または個人事業主であればお申し込みいただけます。
ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴は次の通りです。

ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴

・企業役員や医師、弁護士など、社会的信用の高い人々に利用されてきた実績がある

ダイナースクラブはアメリカで1950年に誕生し、クレジットカード業界をリードしてきた世界初の多目的クレジットカードです。日本では1961年から発行を開始し、以来、企業の役員、医師や弁護士といった国家資格を有する方など、社会的信用の高い方をメンバーとしてお迎えしてきました。
創業当時から今に至るまでの、クラブの信頼とステータスを高めるための積み上げがあるからこそ、ステータスカードとして広く認知されています。

・ダイナースクラブ ビジネスカードならではのサービスが利用できる

ダイナースクラブカードで利用できるサービスにプラスして、さらにビジネスに役立つ優待特典も多数ご利用いただけます。
たとえば、会計ソフトの優待サービス、税務相談や法律相談などの優待サービスがあるほか、事業承継やM&Aなどのビジネスコンサルティングサービスなどもあります。ゴルファー保険をはじめとするゴルフ優待サービスや加盟店優待、JALオンラインのインターネット予約サービスなどもご利用いただけますので、さまざまなビジネスシーンにご活用ください。

・ポイントの有効期限なしで、ワンランク上の賞品と交換できる

ダイナースクラブのポイントには有効期限がないため、好きなタイミングでポイントをご利用いただけます。貯めたポイントは、厳選グルメや人気メーカーの家電、ゴルフ用品、各種商品券などに交換可能です。いずれもステータスカードにふさわしい、ワンランク上の賞品がラインナップされています。

・利用可能枠に一律の制限なし

ダイナースクラブのカードは、ご利用可能枠に一律の制限はありません。一人ひとりの利用状況や支払い実績に応じて、個別に設定されます。高額なお買い物の際は事前にご相談いただけるサービスもあります。

・登記事項証明書の提出が不要、個人の信用でお申し込みができる

ダイナースクラブ ダイナースクラブ ビジネスカードは、申込時に登記事項証明書(登記簿謄本)の提出は必要なく、事業主の信用情報だけでお申し込みができます。法人経営者・個人事業主のどちらでも、お申し込みが可能です。

・充実のビジネス特典がある

加盟店優待「ビジネス・オファー」、会計ソフト「freee」の優待、会員限定の招待イベントなど、ビジネスカードならではの特典も充実しています。

・従業員を含めた経費の一元管理が可能

ダイナースクラブ ビジネスカードは、18歳以上の従業員に対し、追加カードを4枚まで年会費無料で発行可能です(3、4枚目は1枚あたり年間5,500円(税込)のカード維持手数料がかかります)。従業員を含めた経費の一元管理が可能になり、出張費の精算や仮払いの手間も省けます。

■ダイナースクラブ ビジネスカードの主な特徴
年会費 基本会員 27,500円(税込)
※2026年3月からの年会費
基本会員 33,000円(税込)
ポイント換算率 100円につき1ポイント
※税金の納付や一部加盟店の利用は、200円につき1ポイント
旅行傷害保険 最高補償額1億円(海外・国内)※利用条件付き
国際ブランド ダイナースクラブ(Diners Club)
追加会員 年会費無料(追加カード発行は4枚まで)
※カード維持手数料:3、4枚目のみ1枚あたり年間5,500円(税込)
ETCカード ・基本会員は5枚まで発行可能
・追加会員は1会員につき1枚まで発行可能
※年会費・カード発行手数料無料
ポイント有効期限 なし
ショッピング保険 購入日より90日間、年間500万円まで

※2025年12月時点

詳細はこちら

重要なお知らせ

2026年3月1日以降にご入会のお手続きが完了したお客様から年会費を改定します。詳しくはこちら
2026年2月末までにお申し込みいただいた場合でも、3月以降にお手続きが完了となる可能性があります。
あらかじめご了承くださいますようお願い申しあげます。

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの特徴

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードは、法人カードではありませんが、ダイナースクラブカードや各種提携カードの所有者が、追加で申し込める経費決済専用カードです。法人格を持たない個人事業主でも利用でき、ダイナースクラブカードをプライベート用、ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードを経費用と使い分けることで、経費管理の手間を大幅に軽減できます。

経費を明確に区別できる

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードには、主に次のような特徴があります。

・プライベート用と経費用に分けて支払口座の設定が可能

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードと、本会員カードとなるダイナースクラブカードで、別々の支払口座の設定が可能。法人口座の設定もでき、利用代金明細書も別になるため、プライベート用と経費用に分けた経費の管理が容易になります。

・年間手数料は経費に計上可能。ポイントは2枚のカードを合算して使える

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの年間手数料は、事業に関わる支出として経費計上できます。年間手数料が所得税の節税につながる場合があるため、お得なクレジットカードといえるでしょう。
なお、クレジットカードの利用で貯まったポイントは本会員カードのポイントと合算して利用できます。

・ダイナースクラブカードならではのサービスを利用できる

ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードでも、JALオンラインのインターネット予約サービスなど、ビジネスに役立つサービスをご利用いただけます。さまざまなビジネスシーンにお役立てください。

■ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカードの主な特徴

年間手数料

5,500円(税込)
※2026年3月からの年会費
基本会員 11,000円(税込)

ポイント換算率

100円につき1ポイント
※税金の納付や一部加盟店の利用は、200円につき1ポイント

国際ブランド

ダイナースクラブ(Diners Club)

ETCカード

カード会員本人が所有する車両台数(車載器台数)に応じて5枚まで
※年会費・カード発行手数料無料

ポイント有効期限

なし

保険

本会員カードと同様の保険適用

※ダイナースクラブ ビジネス・アカウントカード単体の発行はできません。
※2025年12月時点
詳細はこちら

重要なお知らせ

2026年3月1日以降にご入会のお手続きが完了したお客様から年会費を改定します。詳しくはこちら
2026年2月末までにお申し込みいただいた場合でも、3月以降にお手続きが完了となる可能性があります。
あらかじめご了承くださいますようお願い申しあげます。

経費管理の負担も軽減できるダイナースクラブ ビジネスカードを活用しよう

インボイス制度下で課税事業者が仕入税額控除の適用を受けるには、取引先からインボイスの交付を受ける必要があります。クレジットカードで決済した場合も、インボイスに該当するレシートや利用明細書などを保存しておきましょう。
インボイスの導入で増える経費管理の負担を軽減するには、経費の支払いをビジネスカードに一本化するのが有効です。ビジネスカードはさまざまなものがありますが、ビジネスカードの重要な要素はステータス性です。ステータス性の高いクレジットカードを持っているということは、安心できるビジネスを展開している証でもあります。ダイナースクラブは、1950年に米国・ニューヨークのレストランで生まれ、日本で最初のクレジットカードを発行した国際ブランド。安心して使えること、さまざまなサービスが支持されていることなどは、60年以上の歴史が証明しています。
そして、ダイナースクラブ ビジネスカードは、JALオンラインのインターネット予約サービスや会計ソフトとの連携など、ビジネスに役立つ特典が充実。法人でも申し込みに登記事項証明書等が不要で、個人の信用のみで審査を受けられる魅力もあります。
ビジネスに寄り添うダイナースクラブカードをぜひお手元に。

※本記事は、2023年8月現在の情報です。

本記事の内容は、記事制作時点の情報に基づいて作成されています。掲載情報の正確性・妥当性には十分配慮しておりますが、法的または専門的な助言の提供を目的としたものではありません。ご利用にあたっては、個別の状況に応じて専門家へのご相談など、ご自身の判断でご活用ください。

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