こだわりワイン名鑑vol.1
シャネルとデュカス・パリのコラボレーション「ベージュ アラン・デュカス 東京(BEIGE ALAIN DUCASSE TOKYO)」で味わう珠⽟のワイン
ダイナースクラブの厳選されたレストランから、ソムリエこだわりのワイン情報をお届けする「こだわりワイン名鑑」。
記念すべき第1回は、東京・銀座。伝統と⾰新が融合するこの街に佇む、ラグジュアリーなレストラン「ベージュアラン・デュカス 東京」をご紹介。有名グルメガイドでは、星2つを獲得しており、その空間から料理、ワインに⾄るまで、“シンプルかつエレガント”な体験が待っている。
「ベージュ アラン・デュカス 東京」は2004年、「シャネル」と「デュカス・パリ」のコラボレーションで誕⽣。店内に⼀歩⾜を踏み⼊れると、そこにはラグジュアリーな空間が広がる。
天井が⾼く、“ベージュ”というカラーの店名にちなんで、ベージュカラーで統⼀されたインテリアを⼿掛けたのは、シャネルブティックの内装を⼿掛けるデザイナー、ピーター・マリノ⽒。インテリアの⼀部に⼿すきの和紙を採⽤するなど、和のテイストも取り⼊れられている。
総料理⻑の⼩島景シェフ⾃ら市場で買い付けている新鮮で⾵味豊かな鎌倉野菜は、このレストランの代名詞。加えて、厳選した旬の⿂介類や⽥中久⼯⽒の神⼾⽜、茨城の梅⼭豚などのほか、フランスからのオマールブルーやフォアグラといった⾷材を使⽤。ワインのラインナップは、ボルドーやブルゴーニュ、シャブリなどの有名ワインをはじめ、約400種を揃えている。素材の持ち味を最⼤限に引き出したシンプルで繊細な味わいに、ワインとのペアリングの楽しみも広がりそうだ。
※写真はイメージです。
今回お話を伺ったのはダイニングマネージャー、ソムリエの鈴⽊征太郎さん。アラン・デュカスのルーツである南仏やシャネルが所有するワイナリーに基づき、豊富に取り揃えられたラインナップの中から、厳選いただいたワインについて、お料理のマリアージュとともにご紹介いただいた。(監修︓アラン・デュカス エグゼクティブ・シェフ・ソムリエ ジェラール・マルジョン⽒)
フランス最⼤のロゼワインの⽣産地として知られる南仏、コート・ド・プロヴァンスの⼩さな島、ポルクロール島で造られたこちらは、ラベルにも島のデザインが。サーモンピンクの美しい⾊合いに、⽩い花やピンクローズのような⾹りと、ロゼならではの華やかなニュアンスが感じられる。ブドウ品種はグルナッシュ、シラー、サンソーとムールヴェードル。2019年からシャネルがオーナーになったドメーヌだ。
「軽やかでありながら、料理と合わせても負けない、しっかりとしたボディ感があります。当店でご提供する機会の多い伊⾖の天城から届く天城軍鶏など⽩⾝の⾁、昆布締めしたヒラメの⿂の旨味に合わせても、飲んだ瞬間のマリアージュが楽しめます」
コート・ド・プロヴァンスに23だけのクリュ・クラッセの1つに選定された名⾨シャトー。こちらは淡いピンク⾊。ロゼ特有の⽩い花に、⽩桃、メロンといった果⾁の⾹りが広がる。ミネラル分を感じるどっしりした味わいや、⿊コショウのようなスパイシーさも。ブドウ品種は、グルナッシュ、シラー、サンソー。
「オマール海⽼とのペアリングは、華やかな海⽼の⾹りと、ほのかなヨード⾹のボリュームが合い、相性抜群です。アラン・デュカスがこのシャトーとのコラボレーションで、シラー100%の⾚ワインを造りました。アラン・デュカスの全てのレストランのワインを統括しているジェラール・マルジョンから、⾮常に素晴らしい出来だと聞いています。⽇本にも登場する予定ですので、こちらもお楽しみに」
ボルドー・メドックのシャトーで、⾚がよく知られているが、⽩も爽やかなニュアンスで多くの⼈に好かれているそう。ソーヴィニヨン・ブランらしい、フレッシュなハーブを想わせるハーベイシャスな⾹りが特徴だ。まろやかな果実の⽢味をフワッと感じる、繊細で滑らかな味わい。ブドウ品種は、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデ、ソーヴィニヨン・グリ。
「飲んだときに優しさを覚えるようなワインなので、幅広いペアリングが楽しめます。冷製に仕上げたビーツのソースなどに合わせると、野菜のちょっとした⼟っぽさに、ハーブや果実の⾹りがベストマッチ。ここまで紹介した3種類はグラスでもご提供しています」
サン・テミリオン地区のボルドーワイン。このシャトーはシャネルがオーナーなので、ヴィンテージワインを豊富に揃えているそう。2009年、2010年は、ボルドーの当たり年。メルローならではの果実味が凝縮された、複雑な味わいで、カシスなどの⿊系果実の⾹りも。熟成が進んでいるため、少しこなれたタンニンのしっかりとした⾻太さを感じることができる。ブドウ品種は、メルロー、カベルネ・フラン。
「お⾁の⽢味を引き⽴て、さらにアフターフレーバーでお⾁の⽢味が返ってくるようなワイン。やはりお⾁とのペアリングが王道といえるでしょう。当店で提供している熊本の⾚⽜は、サーロインでも、⾮常に⾚⾝が強くて、かみしめたときの⾁汁とワインの果実感が⾮常に合います。ジビエやウナギなどとの組み合わせも絶妙です」
男性的なしっかりとした味わいで、はっきりとした性格が感じられる。熟成によってほどけてくる、軽いタンニンの渋みが⼼地よい。ワイナリーの「シャトー・ローザン・セグラ」は、1994年にシャネルがオーナーになったシャトー。
ワインを醸造することに注⼒すべく、厳選されたブドウを揃える、醸造設備を整える、醸造⽅法を⾒直すなど改⾰を⾏い、現在は、メドック格付け第2級の中でもトップクラスで、1級に迫るといわれている。ブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド。
「⽜⾁や真鴨などとよく合います。『ベージュ アラン・デュカス 東京』では、⽥中久⼯⽒の神⼾⽜などとのペアリングをご提案しています。ご紹介した2009年ヴィンテージは、シャトー350周年を記念した特別ラベル。シャネルのデザイナー、カール・ラガーフェルドのデザインです」
誕⽣⽇などの記念⽇、⾃分へのご褒美、⼤切な⼈とのひとときなど、特別なシーンに訪れたくなる、記憶に残る名店である。
この記事でご紹介しているワイン
ジェラール・マルジョン⽒のご紹介
フランス東部、ボーヌ出⾝。2000年よりアラン・デュカスのエグゼクティブ・シェフ・ソムリエ就任。経済誌フォーブスでは“世界で最も影響⼒のあるソムリエ”に選ばれたことも。アラン・デュカスの全てのレストランのワインを統括しており、記事中でご紹介しているワインのセレクトについても監修いただいた。
BEIGE ALAIN DUCASSE TOKYO(ベージュ アラン デュカス トウキョウ)
住所︓〒104-0061 東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング10F
電話︓03-5159-5500
営業時間︓11:30〜14:00/18:00〜20:30(L.O.)
定休⽇︓⽉・⽕曜、夏季・冬季休暇
ホームページ︓http://www.beige-tokyo.com/
年齢規定︓あり(12歳以上)
喫煙︓全席禁煙
ドレスコード︓スマートエレガンス(男性は襟付きシャツかジャケットの着⽤)
キャンセル料⾦︓前⽇50%/当⽇100%
シャネルとデュカス・パリのコラボレーション「ベージュ アラン・デュカス東京」のソムリエが厳選する、こだわりのワイン5本をご紹介。