『ニュー・パルテノン』古き良き銀座を感じさせる老舗会員制クラブ

文・福田素子　写真・飯田安国

高級クラブ『ニュー・パルテノン』は、オープンから今年38年目を迎えた。華やかな歴史を刻んできた銀座のクラブのなかでも老舗であり、古き良き銀座の雰囲気を感じさせる。一方で、新しい時代の変化や新鮮さを置き去りにしないのも名門たるゆえん。昨年公開された映画『銀座並木通りクラブアンダルシア』の製作発表会がここで行われたことは、この店が銀座を象徴するクラブであることを物語っているだろう。

　ギリシャ神話を描いた絵画や大理石の柱が配されたホールは、銀座のなかでもとくに広く優雅だ。バースペースも設けられ、こちらで静かにグラスを傾ける客も。接客する女性たちは20代からベテランまで幅広く、プライベートから接待まで利用できる。

もてなしの心を大切にするのが銀座という街だが、『ニュー・パルテノン』では、さらにプラスアルファの接客を目指している。世界中で活躍する客たちにとってこの空間は “帰ってきた”と安らげる心のふるさとだという。そして、その客たちが大切にしているのは “遊びの流儀”とでもいうべきもの。決して堅苦しいものではないが、流儀あればこそお互いが信頼し合い、心をほどいて上質な時間を楽しむことができる。

　落ち着いた華やぎに満ちた空間。クラブに通い慣れた紳士方はもちろん、行かれたことがない方も、銀座の老舗ならではの時間を堪能してみてはいかがだろう。