Diners Club Night in Ginza

ダイナースクラブナイトイン銀座

『ニュー・パルテノン』
華やかな銀座の夜を彩る
老舗クラブ

文・唐沢耕　写真・岡田敦　
Text by Ko Karasawa　
Photographs by Atsushi Okada

海外の高級ブランドが軒を連ねる並木通りも、夜の灯がともると、もう一つの大人の世界へと姿を変える。『ニュー・パルテノン』はその一角で、昭和の時代から銀座のナイトシーンを彩ってきた老舗高級クラブである。銀座ではトップクラスという広々としたフロアには、常に30～40人の女性が揃い、まさに古き良き時代の華やかさに満ちあふれている。

「お酒は特別な場で楽しんでこそ美味しい」「ここに来てエネルギーをもらえる」という声が多いのにも納得してしまう。2016年夏には開店39周年を機に初めて店内を大幅にリニューアル。フロア全体を柔らかな間接照明の光で包むようにして、より落ち着いて飲める雰囲気に。またフロアの奥にあったステージをセンターに移動し、銀座のクラブでも珍しくなった生演奏のピアノをBGMに音楽と酒を心ゆくまで楽しめるようになっている。店の象徴である大理石の柱など歴史とともに愛されてきたものは残しつつ、全く新しい寛ぎの空間が生まれたのである。

かつて好況に沸いた時代には、各界で活躍する一流の人々が引きも切らずに集っていた銀座。最近はそんな時代に憧れて、夜の銀座で受け継がれてきた飲み方や遊び方を楽しみたいと通ってくる若い世代もいると聞いた。葉巻をくゆらせ、ブランデーを嗜んでみるのも、ここ『ニュー・パルテノン』ではさまになることだろう。

　そしてもう一つ居心地の良いバーカウンターの存在も忘れることができない。７席のカウンターは「席が開いたら教えて」といわれるほど人気で、こちらで静かに飲んでからフロアの方へと移動する人もいれば、フロアで楽しんだ後「最後はバーカウンターで落ち着いて飲んで帰ろう」という常連さんも多いという。

ニュー・パルテノン店内