SDGs 17のゲート
持続可能な社会のためにわたしたちができること

真っ白な次世代の有田焼で晴れやかに、新年を寿ぐ

日本有数の磁器産地で知られる佐賀県・有田町。2021年に「SDGs元年」を合言葉として以来、町が一丸となって持続可能な生産に力を注いできた。これまで廃棄品となっていた素材の再利用など、さまざまな取り組みが模索されてきたが、22年に環境に優しい新陶土「天白」が誕生し、期待が集まっている。

開発に成功したのは、創業1804年に遡る老舗の窯元『弥左ヱ門』。天白は、釉薬を練り込んだ画期的な陶土のため、素焼きと釉薬がけの2工程が省力でき、二酸化炭素排出を削減できる(同社比で50パーセント減)。さらに、コスト削減にもなることから、手に取りやすい価格で商品を販売し、幅広い層が職人の手がけた器に親しむきっかけを与える功績にもつながる。

七代目の弥左ヱ門による、伝統技術と現代の感性を組み合わせた有田焼ブランド『アリタポーセリンラボ』は国内外から評価が高い。彼が立ち上げた、天白を使った新シリーズ「apl」もすでに好評だ。

釉薬をかける必要がない天白は、厚みがなく、原料である「天草陶石」の持ち味である白さが際立つ。aplにはその特性を活かした、クリーンでシャープなデザインのアイテムが揃う。厚みがないため、美しい透光性が楽しめるのも魅力。清らかな白磁は、どんな食材も引き立て、食卓に凛としたほどよい緊張感をもたらす。新年の始まりを祝う器として食卓を彩れば、晴れ晴れしいスタートを切れそうだ。

aplシリーズは、写真のアイテムのほかに、マグカップやプレート、フラワーベースなど幅広く展開。マットな表面で、肌触りがさらりと心地よく、縁が薄いのでサカズキやマグカップはとても口当たりがよい。
左から:“apl ライスボウル” Φ120×H70mm 300ml 1,650円、“apl サカズキ” Φ68×H42mm 60ml 1,100円、“apl カタクチ” Φ85×110×H120mm 300ml 3,300円(すべて税込)

写真・大志摩 徹 文・小倉理加

弥左ヱ門

お問い合わせ

伊勢丹新宿店メンズ館8F JAXURYスペース

電話03-3352-1111(代表)

*掲載情報は2024年1&2月号掲載時点のものです。

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