SDGs 17のゲート

サステナブル時代の
相棒に選びたい折り畳み傘

雨に悩まされる季節の到来。最近は、ゲリラ豪雨によって使い捨てられたビニール傘が道路に散乱する光景が増えた。しかし、ビニール傘は強力な接着剤が使用されている上に分解が難しいことから環境に与える負担は大きく、問題視されている。これからは、サステナブルな傘選びをするのも消費者のマナーである。

燦々/石畳Sky

年間1億本以上を販売し、「傘大国」ともいわれている日本には多くの選択肢があるが、おすすめしたいのは1928年に世界で初めて折り畳み傘を製造し、その特許を持つドイツの老舗クニルプスだ。足が不自由だった創業者のハンス・ハウプトが、雨が降りそうな日の外出時にステッキと傘両方を持ち歩くことに不便を感じ、「ポケットに入るぐらい小さな傘を作りたい」と考えた結果、折り畳み傘は誕生した。

そのため、軽さや使い勝手のよさが考慮されている。すべて自社開発した機械で傘のフレームを製作し、どんな小さなパーツにもロゴが入っている完全オリジナル。

サステナブルにもいち早く取り組み、2020年秋からは世界で唯一、環境汚染に影響を与える化学物質を排除したスイスの撥水剤「エコリぺル®」を塗布した生地を一部の製品に使用している。21年からは傘業界では類を見ない、5年保証を導入しているのも特筆すべき点だろう。

ゲリラ豪雨は気候変動による気温上昇が原因ともいわれていることを忘れず、ぜひ雨の季節の心強いパートナーを手に入れて欲しい。

多彩なバリエーションの中でもユニークなのは、日本の伝統的な染色技術と現代テクノロジーが融合した「現代の布」を世界へ発信し、『MoMA』では永久保存されているブランド「NUNO」とのコラボレーション生地を使ったもの。

写真の2点は最新作で、テーマは旅。開いている傘は、晴雨兼用「燦々」7,150円。手前は、環境に優しいエコリペル®生地を使用した雨傘「石畳Sky」8,030円。共に税込み。

写真・大志摩 徹 文・小倉理加

クニルプス

イマオコーポレーション

電話0575-28-5817

*掲載情報は2022年7月号掲載時点のものです。

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