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目利きが選ぶアレやコレ
第4回:あなたの一杯

イラストレーション・naohiga

Illustrations by naohiga

祝福の一杯がある。ほっと一息の一杯がある。そして噛み締める一杯がある。記憶の“一杯”には、特別な情景が重なっているもの。人生に必要なのは、そんな情景で、ふと立ち止まらせてくれる止まり木のような一杯なのだ。達人たちの一杯。それは個人の記憶に留まらず、人生とは何かを思い出させてくれる。

01 Mikiko HAYANO

世界で最も予約困難な美容家
早野實希子

JALのラウンジでいただく

ロデレール、切り替えの一杯です!

あなたの一杯といって思い浮かぶのは、海外出張の際、フライト前のJALのラウンジでいただくルイ・ロデレール。行きなら頑張ろう、帰りなら充実感の切り替えの一杯です。

また、貸切のワイナリーで特別なワインをいただいた時のこと、そのオーナーの方を施術で元気にして差し上げることが、間接的にそのワインを飲む方々を元気にすることにも繋がるかもしれないと、感慨深く味わったこともありました。

体調管理の面でいうと、植物乳酸菌発酵エキスの「マイ・フローラ」に酵素酢「柿の神髄」を混ぜて飲む、朝の腸活の一杯。仕事場でならば、整腸にも美肌にもいいといわれる「松寿仙」をミネラルウォーターに入れて。自分を整える一杯の価値は大きいですね。

早野實希子

英国王室御用達医師が主宰するロンドンのサロン『GraceBelgravia』を経て5つ星ホテル『The Lanesborough』にてトリートメントを行う。東京では『Lyvolvant』を主宰。海外セレブからの指名も多数で、世界で最も予約の取れない美容家といわれる。

Instagram:@mikiko_hayano_official_

02 Shimpei KURIHARA

絶対味覚の旨メシ伝道師、超人気料理家
栗原心平

祖母が作る胡麻の味噌汁。

いまだに到達できない至極の一杯

お酒の“染みる一杯”は日々あるけれど、人生に影響を与えてくれた一杯となると、祖母の胡麻汁です。実家に泊まりに行くと作ってくれた朝メシのド定番。ナスや油揚げ、豆腐の具にすった胡麻が大量に入っている味噌汁です。年季の入ったすり鉢も、出汁も違うからなのか、あの旨さはいまだ到達できていない一杯です。

お酒でいうと、「一人で頑張れ」と新卒で神戸で一人暮らしをしていた時、『いわし屋』という店で父と飲んだ、いも焼酎。親としての父と社長としての父。まだお互いがその関係に慣れてなくて、必死に社長と社員であろうと、したたか酔った一夜でした。

後で母が「あの時すごく喜んでたよ」と言っていたけれど、忘れられない一杯というのは、やはり味よりも情景の一杯なのかもしれませんね。

栗原心平

料理家の栗原はるみを母に持ち、幼い頃から培われた“絶対味覚”でリアルな旨メシを伝授する超人気の料理家。マネジメントで携わる津々浦々の店舗やメディア出演等で全国を飛び回る。

Instagram:@shimpei_kurihara

03 Ryuji BANDO

元ガンバ大阪、元日本代表の熱血ストライカー
播戸竜二

現役を終えて覚えた

仕事終わりのビール!

「仕事終わりに飲む一杯のビールが一番!」と、誰もが納得の一杯だと思うけれど、僕の場合、現役時代は手のひらに収まるぐらいのグラスでも翌日の試合のコンマ1秒の判断が鈍る気がして、この旨さを実感するようになったのは、ようやく30歳を過ぎてから。

日本代表をサポートしてくださっているメーカーを選びがちなのは、無意識のうちにも謝意を表しているからでしょうか。最近では地元のクラフトビールも美味しく飲みます!(笑)。

お酒の一杯でなければ、プロの試合や食事の場に必ず用意する炭酸水、そして自分で作る野菜スープ。体は食べたものでできるというのは実感していることなので、塩だけで味付けをしたスープを作るんです。僕の一杯はやはりサッカーと人生、なんですね。

播戸竜二

ガンバ大阪などのフォワードとして活躍し、日本代表にも名を連ねた熱血ストライカー。現在はテレビ等で解説を務めるほか、日本サッカー協会アスリート委員、アスパス!推進チームメンバー、WEリーグの理事を務める。

Instagram:@ryuji_bando

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さまざまな分野で活躍する目利きたちによるコラム【目利きが選ぶアレやコレ】。今回はあなたの一杯をご紹介。