Special

目利きが選ぶアレやコレ
第25回:私の健康法

イラストレーション・naohiga

人生を謳歌するために一番大切なもの。それは“健康”ではないだろうか。激動の時代を迎えているからこそ、まずは立ち返ってみる基本の“き”。人生を楽しむ目利きたちの、とっておきの健康法とは?そしてその向き合い方を伺ってみた

01 Kozo HIBI

日本のアートシーンを底から支えてきた
三代目・銀座の粋人

日比康造

銀座という街の
刺激を謳歌するために整える
食と運動と睡眠と

ホームグラウンドの銀座の夜は健康とは無縁で、炭酸のような刺激と不健康な非日常がある意味求められます。逆説的だけど僕の健康法は、その刺激と非生産的な遊びに耐えられるように心身を整えること。

大切なのは基本的な食と運動と睡眠。食は“うたにげんかいなし”(梅干し・卵・ニンニク・玄米・海藻・納豆・生姜の頭文字を並べたもの)と完全有機の調味料や米、野菜。運動に関してはジムなどよりも自然と触れ合うこと。川沿いの土手の草道を走る、石を持ち上げる、木に登る。同じ枝の形は一つとしてなく、毎回違う筋肉が刺激され、本能的な身体能力が活性化される。川で石を持ち上げている姿は怪しいだろうけど(笑)。

エネルギーを作り出す蛇口ではなく、自分の存在を“ホース”に見立て自然のエネルギーを勢いよく循環させる。挨拶や礼儀もエネルギーを停滞させないためのもの。そうして一日の力を使い切って深く眠る。これが僕にとって銀座という街で生きる上で欠かせない健康法となっています。

Kozo HIBI

大正6年創業、銀座に100年以上続く画材店『月光荘』3代目店主。店名は、初代と懇意にしていた与謝野鉄幹・晶子が詠んだ歌にちなむ。日本初の純国産絵の具の開発に成功し、オリジナル製品のみを取り扱う世界唯一の画材店としてその名を知られる。トレードマークの「友を呼ぶホルン」は、その音のもとに多くの仲間が集うようにと、与謝野夫妻を中心とした当時の文化人たちが考案したもの。

Instagram @kozohibi

02 Yoko SHIBATA

時代を生み出し続ける
ブランドプロデューサー

柴田陽子

骨の位置から変えていく新メソッド。
呼吸がラクになり、
本来の自分を取り戻していく

今、私が実践している健康法とは、骨の位置から正していく「ユミコアメソッド」。解剖学に基づいた筋膜リリースや運動法で、長年の不良姿勢から歪んだ骨の角度を変えていくもの。後天的に骨の位置まで矯正できるとは思ってもみなかった私にとって、この出合いは運命的でした。

レッスンはオンラインとスタジオの2種類。私の場合は対面でレッスンを受けているのですが、始めてから1年半、まずは呼吸が変わった。ウエストがくびれ、胸の位置が高くなり、体力が底上げされたことを実感しています。何事も本質を見極めることが大切なのだと、改めて認識させられたメソッドでした。

正しい体の位置を体感すると、歪みがすぐに感知できるようになる。たとえば新幹線で移動しただけでも、背中や肩が固まってくるのがわかる。メソッドにはそれをサポートするグッズなどもあり、移動の際には「筋膜リリースボール・ホグッシー」を携行。身体と向き合う……そんな本質を見ることが、私の健康法になっています。

Yoko SHIBATA

シカゴ留学後、レストラン開発会社の取締役をへて独立。商業施設等のプロデュースを手掛ける。現在、有限会社柴田陽子事務所代表取締役。多方面にわたりブランドコンサルティング業務を行うほか、アパレルブランド「BORDERS at BALCONY」のデザイナーとしても活躍する。

Instagram @yokoshibatabordersatbalcony

03 Takashi FUKUNISHI

サッカーを科学する
洒落者解説者

福西崇史

足の裏で整える体調管理。
快適な人生のためにセンサーを利かせる

長年やっている健康法といえば、昔ながらの青竹踏みです。サッカー選手という職業柄、現役時代は健康でいなければならないシビアさもあったし、足が大切で敏感だということもあるかもしれません。

指で物がつかめるか、足の裏で硬くなっている部分はないかなど、シンプルだけど、とても手軽で感覚的に身体の状態を確認できるところがいいんです。ゴルフボールやベッドの角を使って刺激するのでも十分だけれど、青竹踏みのあの形状が足の裏にフィットして便利なんですね。そして腰が悪いこともあって、寝る環境にも意識は向いています。

家で使用しているベッドマットはnishikawaのマットレス「エアー」。出張先のホテルでもまずはマットの硬さを確認し、枕が合わなければタオルを巻いて快適に眠れる環境を確保します。健康法を実践するというよりは、自分の快適さを感覚的に追求する……その結果が健康法になっているようです。

Takashi FUKUNISHI

愛媛県出身。1995年ジュビロ磐田所属。以後、FC東京、東京ヴェルディ等で活躍する。日本代表にもたびたび選出され、日韓・ワールドカップ、AFCアジアカップ 中国大会、ドイツ・ワールドカップ等、国際試合では主軸のMFとして注目された。2009年 現役引退。現在は解説者、サッカー教室、講演会、トークショーなどサッカー普及のための活動を続けている。

Instagram @takashi_fukunishi

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さまざまな分野で活躍する目利きたちによるコラム【目利きが選ぶアレやコレ】。今回は目利きたちの“私の健康法”をご紹介。