Special 

ダイナースクラブ
新広告キャンペーン
Welcome to Diners Club
「本物は、ずっと残る。」

動画撮影レポート&
俳優・長谷川博己氏
スペシャルインタビュー

写真・永田忠彦 文・⼩野ゆかり

Photographs by Tadahiko NAGATA

Text by Yukari ONO

ダイナースクラブ 新広告キャンペーン Welcome to Diners Club 本物は、ずっと残る。

2022年、ダイナースクラブの
新しい顔、誕生

巨大なスポットライトが壇上の人物を照らし出す。そこは東京近郊にある、撮影スタジオ。光の中に立っていたのは、俳優・長谷川博己である。大勢のスタッフがスタジオ内を忙しく走りまわる中、彼が立つスポットライトの内側だけは、まるで時空が異なるかのように凛と静寂に包まれていた。これは、ダイナースクラブ新広告キャンペーンの、動画撮影の一コマだ。

ダイナースクラブが日本に発足してから、60年以上が過ぎた。“本物のステータス”とは一体何なのか? お客様の本物の満足とはどこにあるのか? このたびの新広告キャンペーンは、あらためてダイナースクラブが目指すものを表明するためのものである。長谷川さんがカメラに向かって問いかける。「本物のステータスとは何でしょう?」

長谷川博己が考える“本物”とは?

長谷川さんが幼少の頃の話である。自分はどこから来て、どこへいくのか……。そんな疑問を抱いたことがあったという。少年・長谷川博己が思索した哲学的なこの問いは、“本物とは何か?”という命題に似ているかもしれない。

「本物って難しいですよね。その定義は、それぞれの人の中にあって、決して答えはひとつではないと思うのです。僕が“本物”と呼びたくなるのは、ひとつの道を極めていく職人さんのような方に対してでしょうか。僕が俳優として本物であるということで、今回の新広告キャンペーンに抜擢されているのだとしたならば大変光栄で、恐れ多くもありますが、俳優が役を演じる上で考える本物という言葉には、また違う側面があるのかもしれません。俳優とは脚本の中の人物をいかに本物の存在として見せられるかを突き詰めていくものだと感じます。今回のようにCMで演じる際は、短いストーリーの中で、演技の心理的な流れには収まりきれないこともありますが、大事なキーワードの意味を損なわずに伝えることが大切だと考えています。そうして役としての本物を追っていくことが、俳優としての本物に繋がっていくことになるのかもしれません。本物の探求は終わりのない道だからこそ、その難しさに価値があるのではないかと思います。それでも、会った瞬間、見た瞬間に『あっ!』と感じさせてくれるものには、共通するものがある。“本物”という、何か滲み出てくるものが……。そうあるように生きていきたいですよね」

長谷川流、旅の楽しみ方

仕事が空いたタイミングやふと思い立ったその時に、ふらりと旅に出るのが好きだという。日常を離れ、俳優ではなく、一人の人間として存在できる時間には、ひと味違う“本物の体験”も潜んでいるのではないか……そんな思いで尋ねてみた。

「よく、ただ自然を見にいくだけの旅をします。自然の圧倒的な景色の中に身を置けば、それだけで心地がいいですよね。一方で、文化や歴史のある場所に行って、その成り立ちや背景を思い描きながら浸ってみるのもいい。先日もプライベートで寺社を訪れましたが、そこにしか流れていない時間があるのではないかと思えるほど、普段とは違う感覚になりました。それは自分の中だけで感得した体験で、神秘的なおもしろい旅でした。ほかの人にはわからなくても、自分にとっては心に残る。そんな旅がいいんです」

才色兼備とは、女性に対して使うことが多い言葉だけれど、その感性の豊かさをうかがい知ると、長谷川さんにも捧げてしまいたくなるほどである。演じることに真摯である。自然を愛でる懐を持っている。さらには、得意料理がクスクスを使って作るパリっ子の定番サラダ“タブレ”である、という意外な一面も。

「自分でも作りますけれど、最近は、フランス料理を食べに行くのが好きなんですよ。料理に施されたさまざまな工夫に感心しますし、前菜から最後の“甘いもの”までがストーリーになっているところも楽しい。革靴を履いて襟を正して出かけるという、そのプロセスも含めていいなと思うんです。“佇まい”というのも、きっと本物の大人には重要な要素なのだと思います。きちんと服を着る、最近、そんな当たり前のことをきちんとやりたい気分なんですね」

知性派俳優が見せた意外な一面

ダイナースクラブは「フランス レストランウィーク」を特別協賛して、はや12年になる。旅を愛すること、感動を愛おしむこと、食を楽しむことなど、長谷川さんとダイナースクラブとのシンクロニシティは偶然ながら、必然のように絡み合っていく。動画制作を担当したHakuhodo DY Matrixのエグゼクティブクリエイティブディレクター漆谷浩氏は長谷川さんを起用した理由をこう語った。

「本物ということを考えた時、それは“ずっと残るもの”ではないかと思ったんです。その視点で見てみると、長谷川さんはずっと残る役者さんであることは間違いがない。言葉は、それを“誰が言うか”ということがとても重要なのですが、今回の新広告キャンペーンのメッセージが長谷川さんの声に乗った時、やはり思ったとおりの説得力で伝わったと思います」

長谷川さんに質問を投げかけると、ひとつひとつを自分の中で噛み砕きながら、より的確な答えを導き出そうとする。その様子から、短い“台詞”でさえにも説得力があることに合点がいった。より理解し得るよう努めてくれるインタビュイーはいても、自分に問いかけながら答えを導き出す人はそうはいない。最後の「今やり残したことは?」との問いかけには、こんな答えが返ってきた。「僕ね、秋から元気になってくるんですよ。だから仕事がしたいんですけどね。そういう時に限って何かとタイミングが合わない。元気はあるんだけどなぁ」。知性派俳優は相好を崩し、悪戯っぽく笑った。知的に思考を巡らせながら、本能的な感覚にポンと身を任せる。

人生に必要なのは自分自身でいられる充実感と、ちょっとした冒険。この秋に誕生したダイナースクラブの新しい顔。これからもっと、ワクワクするような生き方を見せてくれそうだ。


長谷川博己

東京都出身。2002年舞台『BENT』でデビュー。多くの舞台作品で存在感を示し、その後ドラマ、映画にもそのフィールドを広げる。映画『シン・ゴジラ』(2016年)で日本アカデミー賞・優秀主演男優賞受賞。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』(2020年)では主人公の明智光秀を演じ、橋田賞および日刊スポーツ・ドラマグランプリ主演男優賞を受賞している。

漆谷浩

株式会社 Hakuhodo DY Matrix

エグゼクティブクリエイティブディレクター

ACC、カンヌ、アドフェスト、など、受賞多数。2015年、クリエイター・オブ・ザ・イヤー・メダリスト。


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