落札も出品もダイナースクラブで。利便性の高いオークションのススメ

写真（ポートレート）・永田忠彦　文・児玉博

Photograph by Tadahiko NAGATA Text by Hiroshi KODAMA

美術品以外にも、ジュエリーや腕時計などが納得の価格で入手できるオークションは盛況を呈している。アイアートが運営する公開オークションでは、ビギナーでも気軽に参加でき、ダイナースクラブカードが利用できる。また、落札はもとより出品についても丁寧なサービスが受けられるので、ぜひ一度参加してみてはいかがだろう。

＊掲載情報は2024年7月号掲載時点のものです。

クレジットカードで決済できる
唯一のオークション

オークションハウス大手『アイアート』のオークションを取材した本誌は、こんな場面を目撃する。それは、オークションの目玉の一つ「ダイヤモンドルース」（裸石）の競りに移った時だ、想定価格を超え、9,000万円という高値で落札された瞬間、期せずして会場から拍手が沸き起こったのだ。会場は熱気に包まれ、どの顔も上気していた。

Bernard Buffet（ベルナール・ビュッフェ）
《Le Moulin de la Galette》サイズ：130.0×89.5cm
エスティメイト：2,000万～4,000万円

「これぞオークションの醍醐味です。この臨場感をぜひ味わってほしい。決して、オークションは特別な場ではなく、手軽に楽しめるところなんです」

同社取締役・池田啓二郎氏が言うように、オークションの世界へのハードルはとても低くなっている。映画などに見られるような厳しげなオークショニアに、着飾った紳士淑女。こんなイメージは別世界のもの。それこそTシャツに半ズボンの出で立ちでもなんら問題はない。実際に体験したオークション現場は、実にフランクで和やかな雰囲気に包まれていた。

池田啓二郎アイアート取締役

オークション現場の臨場感はまた格別なものだ。入札に参加し、実際にパドル（番号札）を初めて上げた時の高揚感を今も忘れられないという人は少なくない。もちろん、そこには逡巡やためらいがついて回るが、落札をした時の達成感は何ものにも代えがたいといわれる。心理戦でもあるオークションの奥深さだ。

当然ながら、現場に足を運べない方々にもちゃんと参加メニューは用意されている。時間がない、人と顔を合わせたくない、オークション当日に海外にいるといった方は、オンライン、電話、事前書面での参加など、時代に合わせた参加メニューの中から好きな方法を選べばいい。加えて『アイアート』が業界に先駆け、オークションを広めるために行っているサービスが、ダイナースクラブカードによる決済サービスである。

「通常のオークションの場合、落札してから10日以内の支払いが定番。それが、カード決済となればタイミングによっては、1ヵ月後の決済も可能という、時間的な余裕も生まれると思います」（池田取締役）

ダイナースクラブだけが提供できるカード決済でオークションに参加し、落札の瞬間を味わう。これまた夢がもう一つ広がろうというものだ。

安心してまかせられる手続き
難しくないオークション出品

「アイアートに相談し、オークションに出品した結果、複数の画廊が査定した金額の倍以上で落札させてもらいました。結果には満足しています」――昨年の12月号に掲載された『アイアート』とダイナースクラブとの提携の記事を見て、オークションに出品を決めたある会員の方から、その成果についてお話を伺うことができた。

その会員の方は、相続の関係で著名な日本人画家の作品の処分に困り果てていた。いくつかの画廊を回ったものの価格はまちまちで、売却に踏ん切りがつかぬままだった。そんな矢先にオークションの情報を受け取り、さっそく相談したのが『アイアート』だった。

会員の方によれば、連絡を受けた同社の担当者と、とことん話ができ、手続きもスムーズに運んだという。さらに「オークションという不特定多数が参加する場で、個人鑑定とは異なる客観的な評価を受けられたことが、たいへんよかった」と感想を述べられたように、相対的な評価を受けられることが出品者にとっても、また落札する側にとっても大きなメリットだろう。

映画やドキュメンタリーになるような作品がオークションにかけられ、天文学的な価格になるのとは異なり、『アイアート』では最低5万円の価格からの出品を受け付けている。

右：《9.68ct サファイアダイヤモンドリング》
刻印：Pt900 9.68 2.53 中央宝石研究所鑑別書付き
エスティメイト：90万～140万円
左：《2.44ct ルビーダイヤモンドリング（非加熱）》
刻印：Pt950 2.44 1.34 GIA RUBY ORIGIN REPORT付き
エスティメイト：65万～95万円