誕生して85年。これほど完成度の高いデザインは他にないだろう。このケリーのラインナップに今年、ウォレットバッグ《ケリー》が加わった。シンプルで小さな存在なのに、どんなスタイルにも似合って、かつ全体の印象を格段にアップしてくれる。想像してみてほしい、真っ白なサマードレス、あるいはシャツとデニムに肩から斜めに掛けて颯爽と散歩するところを、夜のドレスにはクラッチとしてさりげなく持っているところも。レス・イズ・モアとはこういうことなのだろう。
ウォレット《ケリー》が発表されたのは2007年。ケリーは時代とともに進化を遂げ、アイテムを拡充してきた。今回は着脱可能な細いバンドリエールを付けて、ミニバッグとしても使えるようにしている。美しいデザインに加え、収納力があり機能性が抜群と、これまでも女性が持つ財布の中では憧憬の的だったが、新作ではスマートフォンも収納できるよう、マチに工夫が施されている。
時代に即して軽やかに対応しながら、名作のスタイルは守り抜く。エルメスの新作がまた、女性のライフスタイルに鮮やかに応えている。
新作ウォレットバッグ《ケリー》の着脱可能なバンドリエールの長さは53㎝。スマートフォンまで収納できることが大きな利点だ。フロントのベルトは開閉しやすいように内側の位置へ、内部にはファスナーポケットと、両サイドにカードポケットを計4枚分。素材はこのヴォー・エプソンに加え、ヤギ革やアリゲーターも展開予定。色はほかにゴールド、エトゥープ、ローズなど。
ウォレットバッグ《ケリー》
H11.5×W19.7×D1.5㎝、514,000円(税抜)
写真・大志摩 徹 文・松尾千鶴子
エルメス(エルメスジャポン)
電話03-3569-3300
*掲載情報は2020年6月号掲載時点のものです。
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